40代以上の婚活は、一体何をすればいいのか。そもそも需要があるのか。悩んでいる人は実は多いと聞きます。そんな中、結婚相談所「マリーミー」代表の植草美幸さんが講談社から『ワガママな女におなりなさい』という婚活指南本を出版したと聞き、アラフォー以上の婚活最前線についてインタビューを企画。

今回は講談社『With Class』の恋愛相談コラム「教えて! バツイチ先生」中の人、ライター・さかいもゆるが、40代からの婚活のリアルと結婚するためのアドバイスを根掘り葉掘り聞きました。

第1回「結婚相手を「好み」で選ぶのはNG!40代以上の婚活成功の秘訣とは?【カリスマ婚活アドバイザー・植草美幸さん】 」>>

撮影/恩田亮一


「子供部屋おばさん」が結婚できない理由


バツイチ先生(以下、×)――編集者と、周りで独身の人って実家暮らしのことが多いよねと話していたのですが、結婚相談所でもその傾向はありますか?

 

植草さん(以下、植草)――いわゆる「子供部屋おばさん(成人後も実家の子供部屋で暮らしている女性のこと)」は、ほんとに多いですね。都心在住者は家賃が高いでしょう。だから年収が800万円以上あっても親元に居続けることも多い。で、家に帰ったら小学校のときと変わらずに、ご飯の支度ができていて、洗濯物も畳んで置いてある。その状態のままずっと来ちゃっている。

親の方も、娘がアラフォーともなると、老後の面倒をみさせるために可愛がって手元に置こうとする。もう絶対に出すもんか、って。でも娘は密かに結婚したいと思っているから、うちに来るんですね。で、母娘で毎週末エステに行ったりして、娘がここに来るときも、「ママが迎えに来てる」とか言うんですよ、46歳でね。

×―そういう女性はどうやって親離れして成婚して行くんですか?

植草――いや、もう大変。ものすごくやらかします。行儀がなってなくて、大人になりきれてないことがあるんです。たとえば東京の親元に住むアラフォー女性との顔合わせのために、お見合い相手が九州から飛行機で東京まで来てくれたときのこと。羽田空港から品川までモノレールで来て「品川で会いましょう」と待ち合わせ。その場合、空港まで迎えに行って、菓子折りのひとつでも持ってお礼を伝える気遣いがあっても良いですよね。相手はわざわざ自分のために出向いてくれるわけですから。それなのに、品川で待ち合わせした上に、彼女が遅刻したんですよ。

×――え〜、それはないですね。

植草――ランチの場所も、男性側が予約を取ってくれた店。それなのに、その女性は食べ物の好き嫌いが多くて、ご飯を鳥の餌みたいに突っついては、いっぱい残したんですって。相手の男性は翌日にうちに来て御立腹ですよ、「とんでもないのを紹介してくれたな」って。当然ですよね。だけど女性は女性で、「あの男、とんでもないんですよ」って言うの。「私はランチでそんなにいっぱい食べられないのに、向こうが勝手にコース料理を予約してた。食べたいものを聞いてくれればいいのに、何て気が利かない人なんだ」って。

×――それは……スーパー過保護に育てられた結果、ってことなんですかね。ご本人に悪気はないと思いますが……。

植草――そういうことですよね。これはほんの一例で、ほかにも100個くらいエピソードがあります。