ファッションエディターの松井陽子さんが夏休みの旅行でのファッションを紹介します。 


皆さんこんにちは。
お変わりなくお元気ですか。

夏休みに、行ってきました。初めての北海道!

我が家旅は、行き先だけ決めてあとはノープラン。用意するのはまとまった時間……というぐあいです(笑)。

その時間というのが、フリーランスだからこそ調整しやすくもあるのですが、その分どこかで帳尻を合わせることになるわけです。8月分も前倒したために連日の撮影、出発当日も都内でコーディネートチェックを済ませ、行きの車の中ではリモート打ち合わせも!

駆け抜けるように過ごしていたので、旅へのテンションも上がりきらぬままでしたが、でもまあ、着替えとサーフボードさえあれば国内の車の旅はなんとかなるし。夏の旅は荷物も少なくていいし、と準備もゆるいもので、ほぼ夫に任せっきり。

何より驚いたのが、今回のために、夫のハイエースは後ろが見事にベッド仕様になっていました(笑)。聞いてはいたけれど、ちゃんと聞いていなかったに違いない。実際横になってみるとこれが想像以上に快適で、いつもの枕とタオルケットもセットにして積んでくれていて、一気にわくわく感が上がりました(笑)。

ロードトリップのライブ感は大好きですし、ごきげんなベッドも用意されていましたが、それでも車中泊には消極的なわたし。苦笑 キャンプも小さい頃に行って以来、2回ほどしか行ったことがないんですよね。それも今回の旅に乗り切れない理由でした。……夫には内緒ですが。

「眠るのはちゃんとお宿がいいよねー」と、そこは意外と譲らず。もっともフェリーでもどこでもぐーぐー眠れる特な性質で、今回も行きは台風の影響で明け方は結構揺れると言われていたのですが、何も知らぬままぐっすり。それでも車中泊はせず、後ろのベッドは居眠り用ということでお許しいただきました。旅の疲れさえ心地よい、という年齢ではないので(笑)。

そうやって初めて訪れた北海道、雄大な自然と温泉、美味しい食べ物を探しながら宿を点々とし、たくさんのいい思い出に恵まれました。

車窓の景色に心躍らせながらぐるーーーっと巡った北海道。本当に、本当に豊かだなと感じることばかり。とってもシンプルに身も心も満たされた気分です。


そして、波も……!

週末だというのに、いい波が余るくらいにあって、一度入ると上がる理由がないくらい。普段の湘南でのサーフィンと比べるのもナンセンスですが、別次元でした。

帯広出身の知り合いが「ぜひぜひ行ってみて」と教えてくれた帯広に近い広尾町のポイントは、まさに夢のような時間が流れていました。

その彼女は、私も愛用しているウェットスーツを手がけている湘南のご近所さん。「紹介したい人もいるから」と言ってくれていたのですが、旅のスケジュールもよくわからないから、現地についたら彼女に連絡してみるかな、とラフに考えていました。

初めてなので遠慮がちに海に入ると、地元の人たちは遠くから来ている私たちにも親切で、気さくに話しかけてくれて。そんな中、夫が「いい波ですねー」とたまたま話した人が、まさにその「紹介したい人」だったということがわかった時にはさすがにビックリ!

私のウェットスーツを見て、「あれ? あの子のブランドのかな?」とすぐに思ったそうで、湘南からはるばる来てくれたのならと大歓迎してくれ、自由に使ってくださいと泊まる場所まで貸してくださって。旅でいただいた親切は特別に身に染みて、心まで洗われる思いでした。

 

今日のコーディネートは、そんな私の北海道でのウェットスーツスタイル!(笑)

 

サーフィンをする女性全員におすすめしたいブランド「MARIA」。サーフィンをこよなく愛する女性が手がけているだけあって、動きやすさはもちろん、海の中でもスタイリッシュでどこかエレガントな気分になれる、他にはないウェットスーツです。

こんな風にセットアップになっていて、タートルネックのトップスと、ボトムスはハイウェストのロングタイプ。他にもショートパンツや、タンクトップタイプ、私は他にもラウンドネックの長袖トップスも持っていて、気温と水温に合わせて組み合わせて着ています。

水着よりもサーフィンするには安心で心地も良く、夏でも湘南界隈の女性たちの多くがこのウェットスーツという人気っぷりなんです。

白いスクエアに黒のブランドネームが目印。斬新なデザインとこのロゴマークにピピっと来たのだそう!

翌日の日曜日も朝から天気が良く、海に入っている人は北海道とは思えない身軽さでした。水温が低いこの地域では、つい先週まではヘッドキャップとブーツ&グローブで、湘南の真冬のような重装備だったのだとか。束の間の夏日の休日、お世話になった彼も、地元の人たちもこんな日はなかなかないのでラッキーですよ! って、とてもうれしそう。その姿を眺めているだけでも、私までワクワクするようでした。そして、その日もあまりにも楽しくて、その夜ももう1泊!

私たちがお借りしたのは宿泊施設ではないのですが、彼の経営する会社の人たちのためのスペースで、男性用のサウナとお風呂は有料で一般の人でも使えるようになっています。その横には朝8時からオープンしているコーヒーショップがあり、ランチタイムにはその土地の食材を使った定食も。それがまたとにかく美味しいからと、調理を担当しているサーファーくんに海で散々美味しそうな話を聞いていたので、それは食べないでは帰れないと、月曜日のオープンを待ったというのはいい口実になりました(笑)。

月曜日の朝もサーフィンをし、ランチタイムにはお待ちかねの広尾町の特別づくしのランチをいただきました。

「Bay Lounge Coffee」。帯広や襟裳岬方面に行かれる際には、ぜひ足を伸ばして訪れて欲しいカフェ&レストランです。

おすすめと言われて頼んだ大トロイワシのお刺身定食はまさに絶品でした! この品数で1100円というプライスにも感激です。夫がいただいた鰯の蒲焼も、息子の炙りマグロのポン酢あえも、定食についてきたマグロのお刺身も、食後のコーヒーも、シェイクも……大満足!


広大な土地と、目を見張るような景色。とろけるような温泉と、思い出してもうっとりできる美味しいお食事……。そして、何より初めての土地でうれしい出逢いに恵まれ、北海道にお目当ての場所ができたのも、今回の旅の大きな収穫でした。

今日のコーディネートがウェットスーツだけというのもなんなので、おまけ。

大好きなバターサンド、作り立てがいただける帯広の六花亭ガーデン。バターサンドアイスもあって、大興奮!

大体旅に持っていくのが、夫たちの手がけるLITMUSのレディース「My Dearest Blue...」の藍染のワンピース。天然繊維で、洗濯機で洗えて、乾きも早い。旅に重宝します。夫も息子も藍染ばかりなので、自ずと家族のリンク感が。

 

これも旅に欠かせないファティーグパンツとシャンブレーのシャツはマディソンブルーのものです。

 
帰りに寄った十和田湖現代美術館にて。この作品は友人の栗林隆くんのもの。覗いた先に見えるものは……? ぜひ現地で見ていただきたい! こちらもワンピースは「My Dearest Blue...」です。

我々の旅、帰りは真夜中に函館から青森までフェリーで。青森に着いたのは朝の7時ごろだったか、そのまま酸ヶ湯温泉で癒され、十和田湖現代美術館で友人の作品に触れ、おまけにぶらりと見に行った憧れのサーフポイントでサーフィンも! 現在朝のBSで再放送中の『あまちゃん』(大好きで家族でずっと見ています)の舞台になった北三陸鉄道の線路を横目に車を走らせ、夜ご飯には震災の前に訪れていた気仙沼の釜飯屋さんに行くことができました。その真夜中のドライブには、まさにベッドが大活躍でした! 運転する人と眠る人、ナイスなチームワークで、なんとか無事に家に戻ったのは早朝のこと。

……とまあ、我が家の旅って本当に多動過ぎ!(苦笑)
このペースでも楽しく付き合ってくれる小5の息子はなかなか大したものだと思います。

北海道の旅の詳細もお伝えしたら、皆さん気が遠くなってしまうと思うので、この辺にしておきます(笑)。

さあ、9月に入ったらいよいよ新学期のスタートですね。
皆さんはどんな夏を過ごされましたか。

今年はしっかり夏を満喫できたので、秋から年末まで楽しみを数えながら駆け抜けたいと思います!

それでは、また2週間後に。
ごきげんよう!

Good day!!

松井陽子
Yoko Matsui
Instagram: yoko_matsui_0628

構成/幸山梨奈

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