新時代のスター像、「媚びない」「蹴落とさない」がキーワード?


SKY-HIとちゃんみなは楽曲でコラボしたり、ちゃんみなの単独ライブにSKY-HIがゲスト出演するなど、仲がいいことで有名です。SKY-HIが設立し、代表取締役CEOを務める音楽事務所「BMSG」は「才能を殺さないために。」をスローガンに掲げています。BMSGの公式ホームページには、


「BMSG –Be My Self Groupの頭文字で、アーティストやアイドルが『自分のまま』いれる空間をという志で名付けられている。
Brave,Massive,Survive,Grooveの頭文字でもある。」

BMSG公式ホームページより引用)
 


とあります。ボーイズグループ発掘オーディション「THE FIRST」から生まれたBE:FIRSTは、2021にデビューすると瞬く間に知名度を上げ、大人気グループに成長しました。一度はその名前や曲を聞いたことがある方が多いのではないでしょうか。

「上り詰める、だけど蹴落とさない
媚びない、だけど誰も否定しない
自分である、だから人を愛する」

これが、BE:FIRSTのテーマ、BMSGの社訓だそうです。


この言葉を見た時、「え、めっちゃちゃんみなじゃん」って思ったんです。ちゃんみなって、すごく尖っているし、突き抜けているし、誰が何と言おうと「私は私」っていう確固たるマインドがある。でも、だからって、誰かを下げたり、貶めたりは絶対にしない。

 


また、「媚びない」というのも、ちゃんみなを構成する大きなワードだと思います。自分が思う「美」を貫いた唯一無二のメイクやファッションもそうですし、聴いているとヒリヒリするような率直なワードが散りばめられた歌詞には、ちゃんみなの精神性や生きざまが現れています。誰かにおもねることはしない、自分がどうありたいか? を考え続ける。そんなちゃんみなのマインドに心揺さぶられるんですよね。ちゃんみなに限らず、今人気のニュースターに共通するのって、独自の路線を行きつつ、周りを蹴落としたり貶めたりしないこと。そのバランスが鍵なのかもしれません。

BMSGの公式ホームページのWHAT’S”BMSG”というページには、SKY-HIの信念が綴られているのですが、その中にこんな言葉があります。


「文化、芸術、芸能を生業として生きてきた、そして生きていく人間として、どうしても看過できない問題が二点ある。

才能が歪んだ形で消費され、救われないケースが多いという事。
確かな才能を担保に成功を掴んだ人間が、実際に幸せに生きている可能性があまりにも高くないという事。

例えば、歌やダンスといった芸能活動のクオリティよりも愛嬌や対応に需要が傾いた際に、本人がそれを享受してしまえば、需要はより高まる。いつしか芸能というものはそういうものだと認識が進んでいってしまい、接客サービス業と化す」

BMSG公式ホームページより引用)
 
写真:Shutterstock

「BMSG」の「才能を殺さないために。」というスローガンにも通じますが、誰かに媚びたりせず、本当にいいものを作り、届けたい。そんな思いが伝わってきます。ちゃんみなとSKY-HI、似た思いがあるもの同士、共鳴しあって今回のプロジェクトが立ち上がったのだと思います。ふたりのコメントからも、本気でいいものを作ろうという思いがビシビシ伝わって来ます。確固たる信念と非凡な才能やセンス、スター性、さらに多くの人が応援する人間性や懐の深さのあるふたりがタッグを組んだのですから、いままでに見たことがないグループが誕生するのでは? と期待が高まります。


文・構成/ヒオカ