先頃、トークイベントお茶会でうかがった福岡出張。その空き時間を利用して、ずっとうかがいたかったインドキルトやモロッコのラグ、雑貨などを販売しているLIGHT YEARSへ。予想通りの心が躍りまくりすぎる夢のワンダーランドでしたが、我が家に合うキルトをじっくりと吟味する時間が足りず、スタッフの方に再訪を誓って、お店を後に……。すると、同行者の咲子が消えた!

  • 福岡で出合った“完全”ハンドメイドのコットンシャツ by大森葉子_img0 キョロキョロしていると、咲子はLIGHT YEARSの入り口の右横にある通路をズンズンと。そして、その扉を開き、階段を上り……すると「なんだ、ここは!」な空間が。
  • 福岡で出合った“完全”ハンドメイドのコットンシャツ by大森葉子_img1 足を踏み入れた瞬間、一瞬で恋に落ちる空気感がプンプンと。“今、ここにしかない”と感じられるオリジナリティ溢れる店舗との偶然出会いは旅(あ、今回は出張だった笑)の醍醐味です♡
  • 福岡で出合った“完全”ハンドメイドのコットンシャツ by大森葉子_img2 奥にかかっていたのはインド軍のホロ(テント生地)を解体して作ったというオーバーオールのスカート型エプロンとリュック。これらは、使うかどうかはさておき(!!!)最後まで購入を迷った逸品! 

こちらのお店「SARANAM(インドのパーリー語で“帰依する”の意」は、もともとは革小物を扱っていたけれど、少しずつ他のオリジナルアイテムも増やしているところだそう(咲子はタイ製のクラッチバッグと愛娘へのお土産のポーチを購入)。インドやタイの山岳民族の方と一緒に取り組みながら、オリジナルでものづくりをしているキルトグッズや、タイの少数民族の衣装(非売品)に狂喜乱舞しつつも、私の心を鷲掴みしたのは……

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まるでカシミアの風合いで、ガーゼのような甘い織り感の、しっとり柔らかい風合いのシャツたち。サイズは1〜3展開で、デザインはユニセックス仕様。

インドで、手で紡ぎ、手織りされたカディコットンを使用。それらを現地でオリジナルの模様やカラーで手仕事にて染色してもらい……そして、現地の方に手縫いしていただいているというシャツです。そう、それはそれは我々の想像を遥かに超える手間暇がかかっているのです!

  • 福岡で出合った“完全”ハンドメイドのコットンシャツ by大森葉子_img4 生地がやわらかく襟がへたりやすいので刺し子で(外側には響かないように)補強されています。
  • 福岡で出合った“完全”ハンドメイドのコットンシャツ by大森葉子_img5 前立て部分にも細かいステッチが。ボタンの縫い付けもボタンホールももちろん手縫い。
  • 福岡で出合った“完全”ハンドメイドのコットンシャツ by大森葉子_img6 袖口にはデザインポイントのステッチも。これも強度を保つための刺し子の役割だそう。
  • 福岡で出合った“完全”ハンドメイドのコットンシャツ by大森葉子_img7 ブランド名「samadhi(サマディ=三昧)」にちなんでSMDの刺繍も前身頃にさりげなく。
  • 福岡で出合った“完全”ハンドメイドのコットンシャツ by大森葉子_img8 素材や各工程の工場、産地名が明記されたラベルの右下には、縫われた方の直筆サインが!
  • 福岡で出合った“完全”ハンドメイドのコットンシャツ by大森葉子_img9 突然の私の取材攻勢に優しくお答えいただいた小柳さん。とても丁寧にご対応いただき多謝!!。


私の「現地の方の雇用や環境問題にも配慮して生まれたシャツなのですか?」との質問に、「そうですね。手仕事の良さを伝えていきたいと思っていますが、当面は、現地の方にもこのシャツを着てもらえるようになることが夢なんですよ」と小柳さん。

カディコットンという素材を使うだけでもちろんコスト高。でも、すべての作業が手作業で進められているので、各工程でコットンに負荷がかからない分、本当に柔らかな質感に織り上がるのが特徴とのこと。糸や織りが不均衡なため、風を通しやすく、吸水性が高く、空気を含みやすいので、年間を通して着られる生地ですが、特に、これからの季節の体温調整にもピッタリ(寒暖差がある今からの時期だけでなく、真夏の紫外線対策用シャツとしても活躍してくれると予想しております)。購入後、1日袖を通してみたのですが、この肌アタリを体験してしまったら、もう、他のコットンには戻れない……と思えるくらいのしっとりフワフワ触感です。

カディコットンの発祥を調べてみると、イギリスの機械織り綿布に対する対抗手段として、手織り布によってインドの方々の自立を守るためにガンディが率先して広めたもので、“The Fabric of Freedom”とも言われているそう……なんて素敵なネーミング♡

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福岡在住の方、もしくは観光で訪れる機会がある方は「LIGHT YEARS」「SARANAM」をチェックしてみてくださいね。海外旅行をして、現地のお店に迷い込んでしまったような時空を超えた素敵な時間を過ごせますよ。ちなみに、すぐ近くには(LIGHT YEARSのスタッフの方に教えていただいた)福岡うどんの名店「平」が。もちろん、咲子と足を運ばせていただきました! 徒歩2分くらいのところにありますので、コチラもぜひ♪
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福岡に行く度チェックしているセレクトショップFROM  WHERE I STAND で今回見つけた福岡ガイドブック(500円)は、私の趣味嗜好と合致するお店ラインアップだったため即購入(LIGHT YEARSと平は掲載されています)。写真も、住所も、電話番号も掲載されておらず、店名とともに現地ライターさんによる「店愛」が綴られているだけなのですが、それがいい! インスタ映えとまっこう勝負する構成がとても粋な一冊です。

 
価格は29000円と、シャツの価格としては決して安くありません。けれど、この1枚を購入(いや、投資という意味のほうが近いかな?)することで、ブランドさんの思いを応援することもできますし、このシャツに関わっているたくさんのインドの方々とつながれるような気がしてしまうのです。あ〜、インドに行きたい(笑)。

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ご自身も愛用されている小柳さん曰く「手縫いなので、肩を動かす際のストレスがなく、肌に触れたときのドキッとするくらいのとろみ感は、袖を通す度にワクワクしてしまいます」と。まさにその通り! あ〜、違う買えばよかった。
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マニッシュなデザインながら透け感があるのでどことなくフェミニンな印象も。これからの季節はもちろん、リゾート地では水着の上にサラリと羽織りたい! 白のコットンスカートをレイヤードしても可愛いな……など妄想が止まりません。  


さて、こちらのコーナーは、「買ってもいいかな?」と皆様に問いかけるコーナーですが、既に買ってしまいましたから、「買ってしまいましたけど、何か?」という強気な感じで押し切らせていただきたいと思います(苦笑)。

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こちらはシャツ購入後のラッピング。結ばれたリボンは端切れを撚って作られたもの。あまりにも可愛いかったので、首元にチョーカーとして巻いてみました。


別のコーナーでもちょこちょこ書かせていただいておりますが、どうやら私は、デザインや価格だけでなく、服が持つストーリー(=服が生まれる背景)を知ることで購入の際に強く背中を押されることが多いよう。残念ながら、こちらの商品は通信販売をされていないとのことですが、このような考え方も皆様が今後買い物をするうえで参考になれば嬉しいです。

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大森葉子

美容担当歴20年の私が、個人的に溺愛している美容アイテムを中心に紹介していきたいと思います! 流行りものに目がないタイプではなく、自分が納得できるものにしか興味が湧かないタイプであります……苦笑。  

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