同世代の女性たちの憧れの的であり続ける女優、井川遥さんが手がけるふたつのブランドがデビューします。妻、母としての顔も持つ井川さんが、「今、本当に欲しい服とは?」という思いと向き合い、さまざまなシーンに対応する「ヘルト(Herato)」と、リラクシングをテーマにしたウエアが揃う「ロワン(loin.)」をディレクションしました。「ロワン(loin.)」は同じデザインの子供服も展開。2017~18年秋冬コレクションのお目見えに向けて、井川さんのもの作りへの真摯な思いが伝わるインタビューを、ミモレ独占でお届けします。

井川 遥 1976年6月29日生まれ、東京都出身。30代で結婚、出産。現在、ドラマ「先に生まれただけの僕」(毎週土曜22時~・日本テレビ系)に出演している。オフィシャルサイトはこちら


――ブランドをディレクションすることになったきっかけから教えてください。

自分が好きなものを着ていた頃とは違い、結婚し、子どもが生まれ、私自身のライフスタイルの変化とともに、洋服に求めるものも少しずつ変わってきました。そのなかで自分なりの発見もありましたし、様々なシチュエーションに対応しながらもっと自分らしくいられるお洋服があったら、と思っていたときに、今回のお話をいただき、挑戦してみたいという気持ちになったんです。

「Herato」にはコート、ブラウス、パンツといった、ワードローブの基本アイテムが揃う。コート¥78000
構築的なデザインの中に、女性らしさが漂う、まさに井川さんのイメージそのもの。シルクブラウス¥36000、パンツ¥38000


――好きなファッションの傾向も反映されていますか?

基本的にはメンズライクなものを女性らしくスタイリングするのが好き。そういった要素は入っていると思います。美しくて上品なパターンのコート、パンプスでもスニーカーでも違った雰囲気で着こなせるパンツ、体が楽でも華やかさがあるブラウスなど、どのアイテムも素材選びやパターンの修正などを繰り返して出来上がったものです。たとえばVネックなら鎖骨をどこまで見せるか、パンツなら動きやすくて機能的でありながら体のラインをきれいに見せるにはどうしたらいいのか。何度も写真を撮ったり、しゃがんだり立ち上がったりしながら、すべての工程に立ちあって作っていきました。女優の仕事は瞬発力が求められることが多いのですが、洋服作りは自分で手を動かしたぶんだけ形が変わっていくのがわかって、大変でもあり楽しかったです。子供服に関してはトラディショナルなものとストリート性のあるものを組み合わせたような、ひとつのイメージにとらわれないコーディネートがかわいいと思っているので、男の子、女の子問わず、手持ちの服と自由にコーディネートしてもらえたら。

「loin.」は今回、「Clothing ISETAN MITSUKOSHI」とコラボ。ニット¥16000
シルクコットンブラウス¥29000、コットンシャツ¥19000など。ブラウスもウォッシャブルなのが嬉しい。


――ふたつのブランドが、どのような女性たちに届いてほしいと思っていますか?

1日のなかでたくさんの役割を果たしている方たちに着ていただけたらうれしいです。
いくつもの顔を持つ忙しい毎日のなかで、今日はどのシチュエーションに焦点をしぼったらいいんだろう? と悩まれることもあると思います。私自身、子供の学校から仕事へ向かい、そのあとで食事会に行くときなど、ひとつのシーンを優先してしまうと、どれかが無難になってしまうこともありました。そうした経験をもとに着こなしに幅のあるもの、着心地がよくて上質なものを目指したので、どのシーンでもおしゃれをあきらめることなく楽しんでいただけると思っています。

「loin.」は大人と同じデザインの子供服も展開。キッズのハイゲージは幅広い設定をしているので、月齢やサイズにとらわれずにまず試着してみて。ニット¥13000
子供服のパンツもウエストにアジャスターがあり、サイズ調整できる。パンツ¥16000
コートはとても軽く着心地よい。かぶったときのラインが美しい帽子も展開。「loin.×H.at」の帽子¥72000、「Herato」のコート¥80000
お披露目会で試着している人も多かったのがこの2点。「Herato」のシルクブラウス¥36000、パンツ¥38000


――洋服は欲しいけれど着たい服がわからなくなった、というミモレ読者の方も多いようです。

「去年、この時期は何を着ていたかな?」と毎年思いますよね(笑)。私自身も同じような服ばかり持っているなと思うこともあるので、その“同じ服”を「なぜこれなのだろう?」と、見直す視点も洋服作りに生かしています。たとえば、ネイビーという色は実はとても難しいので、色の見本を見ながらいろいろな光の下で、コーディネートしやすい色を探りました。また、全身、同じブランドで揃えなくても、お手持ちのアイテムとあわせたときに浮かないものは何かということも考えました。“ワードローブに入ることで服選びが楽になる”というのは目指したところです。タフであるためにしなやかじゃないと色々と滞ってしまう気がしているので、その思いを洋服作りに込めました。遊びやトレンドを取り入れつつ、何年も着られるようなデザインを目指しているので、皆さんのワードローブに加えて頂けるようなアイテムだと思います。

文/細谷美香

 

アイテムの詳しい紹介は、11月8日(水)にレポートをアップ予定です!
 

<井川遥 ディレクション「Herato」「loin.」がデビュー>

三越伊勢丹の期間限定ショップ、および伊勢丹オンラインストアで11月1日(水)より限定発売されます。

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※また11月11日(土)には伊勢丹新宿店で井川遥さんのトークショーイベントも開催予定。
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