大草編集長の新刊『毎朝3分で服を選べる人になる』の発売を記念した短期集中連載、最終回となる今回は、コーディネートの仕上げとなるアクセサリーやストール、ベルトなどの小物類の大草式の収納法をレクチャーします!

第1回「時短クローゼットはハンガーが決め手」はこちら>>
第2回「クローゼットまわりをミニ試着室に」はこちら>>


定番アクセサリーは、仕舞い込まない

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見えるところに置いて、さっと着けはずしを。気分によって布を変えるのも楽しいですよ。時計/ジャガー・ルクルト、ブレスレット/ハム、ピアス/ボン マジック、リング/ともにマルコムベッツ

ジュエリーは、服ほど数が多いわけではありませんし、ずいぶんとそのときの気分を映すアイテムでもあるので、日替わりですべてをとっかえひっかえするようなことはありません。

「定番セット」を決めてしまい、毎朝悩まずにすむようにしてしまいましょう。服が決まったら、数秒でアクセサリーをつけて終了です。

私の定番は、左手の薬指につける結婚指輪をベースにした、リング3本のセット。
時計と、そこに重ねる、ここ数年毎日のようにつけている「ハム(hum)」のヴィンテージライクなブレスレット。
さらに、服によっては幅広の「メゾンボワネ」のレザーのブレスレット。
この違いは、至極簡単。春夏はレザー、秋冬は地金のブレスレットと、季節によって使い分けています。

そしてピアスも、そんなに多くありません。だいたい3択ほどに絞っています。
フォーマルな場に寄り添い、さらにカジュアルな着こなしのときも顔色を明るく見せてくれる白のパール、夜ドレスアップするときのシャンデリアタイプ、そして、表情を今っぽくしたいときに役立つゴールドのフープ。この3つです。

「しばらくはこのセットで事足りる」ジュエリーたちを、まとめて1つの場所に収納しています。ジュエリーセットの場所も、固定してしまうのです。

私は旅先で買ったシルバーのトレイに、100円ショップで買ったフェルトの端切れを敷いて、その上に保管しています。帰宅すると、必ずそのクローゼット近くの所定の位置でアクセサリーをはずし、朝は同じ場所で、そのままつけて出かければ良いだけです。

基本的に、私はネックレスはつけないので、トレイの中でアイテム同士が絡み合うことも、「あれ、どこにあったっけ?」と行方不明になることもなく、さっとジュエリーコーディネートが完成します。その安心感たるや!

そして、季節が変わったり、心変わりがあったりしたときに、ジュエリーボックスの中にある他の手持ちのものと入れ替えれば良いだけ。

40歳を超えれば、普段のカジュアルにこそ本物のジュエリーが必要です。さらに言えば、「はずし」や「迫力」もジュエリーで──と実感しているので、毎日変わる服に合わせる、というよりはそのときの自分に合わせるイメージです。

おそらく、ファッションアイテムの中で最も「所有数」が少ないジュエリーだからこそ、定番セットを決めておけば良いのです。


ストールは畳まずにハンガーに

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長いものはくるくるとハンガーに巻きつけて、厚手のものは、折りたたんでパンツ用のハンガーにかける。薄くて柔らかいスカーフはクリップ留めにして、すべてクローゼットへ。オートミール色のストール/海外で購入、スカーフ/キンロック、チャコールグレーストール/ファクトリエ

ストールがうまく巻けない、どうしてもおしゃれにアレンジできない──というとき。もしかしたらその理由は、ストールのシワにあるのかもしれません。

チェックの大判ストールに深く、大きく刻まれたシワを、そのまま背負ってしまっている人や、シルクカシミヤにランダムについたシワを、首元に小さく巻きこんでいる人をよく見かけます。

たとえば、「ジョンストンズ」のカシミヤの大判のストールや、「ファリエロ サルティ」のシルクカシミヤのストール。きれいに畳んで、ピリング(生地のヒキツレ)を避けるため、布の袋に入れてしまっているとしたら……? それはもう逆効果。

私も以前は、そんなふうに収納していました。けれど、毎回スチーマーを当てるのは面倒くさいし、シワをとる時間がなくてストールを巻くことをあきらめることがよくあり、ストレスに。そこで、すべてハンガーに掛けることにしました。

カシミヤの大判ストールやシルクツイルのスカーフは、端同士を合わせ、クリップタイプのハンガーで留めるだけ。そして薄手のストールは、通常のハンガーに、まるで首に巻くようにくるくるっと巻きつける。
こうしておくと、クローゼットの奥にしまいこむことなく、ストールやスカーフをきれいにしまうことができます。首まわりがさびしいときにぱっと目につくので登場回数が増え、スタイリングに活用するまでの時間の短縮、さらにストレスのリリースになるのでおすすめです。


ベルトはまとめてかごにポン

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絡まりやすいベルトは、一つずつ手でまるめて、まとめてバッグや紙袋の中に収納。バッグ/ヴァジック


本書では、クローゼットづくりの紆余曲折、40代に入って訪れたワードローブの転換期などについても詳らかにしています。ぜひご参考になさってくださいね。

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クローゼットのつくり方に続けて、ワードローブの揃え方を指南。大草編集長ならではの“色の取り入れ方”“自分自身のコンディションの整え方”もたっぷりと語っています。ニット/プラダ、パンツ/ドゥロワー、ピアス/J.クルー、バッグ/シャネル、サンダル/タビサ シモンズ

 

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〜新刊情報〜
『毎朝3分で服を選べる人になる』

大草直子 著 光文社刊 ¥1300

編集者、スタイリストとして22年のキャリアを積み、40年以上服を着てきた大草直子が、数年の「おしゃれ迷子」を経て、たどり着いたおしゃれの結論とセオリーがギュッと詰まった一冊です。
今回ご紹介したクローゼットづくりのセオリーのほか、ワードローブのつくり方、おしゃれへの考え方を論理的、具体的に指南。
服を選ぶのに時間がかかる、なにを着ていいかわからない……そんなおしゃれに迷いが生じる大人の女性たちに必読の1冊です!

<目次>
Part1 クローゼットがノールールだと、「おしゃれ」も無秩序に
Part2 「3分で終わる」良いワードローブのつくり方
Part3 サイズに一喜一憂せず、「服を着る私」を整える
Part4 「おしゃれをする」ということ、「服を着る」ということ



第1回 時短クローゼットはハンガーが決め手【大草直子のクローゼット改善レッスン①】>>
第2回 クローゼットまわりをミニ試着室に【大草直子のクローゼット改善レッスン②】>>


撮影/最上裕美子