aki@mさんからの質問
Q.
私に働いて稼ぐことを求め続ける夫。
この先一緒に生きていくのが嫌です。

結婚して25年になります。夫の希望や子供の状況に合わせて、専業主婦→パート→正社員、と仕事をしてきました。が、会社でハラスメントを受け自殺を考えるほどに。夫に仕事を辞めたいと相談しても、「子供が大学を卒業するまでは頑張れ」としか言ってもらえず、心身共に不調をきたし、「うつ病」 と診断され退職せざるを得なくなりました。夫は早く治って働いて欲しいと思っているよう。私のことを“お金を稼ぐ道具”のように思っている気がしてなりません(夫は否定していますが……)。息子は独立し家を出ています。娘も来春には大学生となり家を出る予定です。結婚以来ずっと家事・育児・仕事を頑張ってきたと思っているのですが、病気になっても尚私に働いて稼ぐことを期待する夫と、これから二人で生きて行くことを考えると嫌になります。どうするのが良いのかアドバイスをお願いいたします。(49歳)

特別ゲスト 原口未緒先生の回答
A.
「働きたくない」という意志を
伝えられるようになるために、
小さなワガママを言ってみましょう。

ご提案させていただく解決策としては、「自分がどうしたいのか夫に伝える」ということになるかと思います。非常にシンプルで恐縮なのですが……。というのもaki@mさんのご相談を読ませていただくと、全体に受け身な印象を受けましたもので……。おそらくaki@mさんは、温厚で柔軟な性格の方なんだと思うのですね。それがやや行きすぎて、自分の意志を伝えられず、精神的に追いつめられてしまったのではないかと……。

私は多くの離婚相談を受けるうちに、依頼者の本当の思いを汲み取ったうえでアドバイスをする必要がある、ということを痛感するようになりました。そこで心理学やカウンセリングを学んだのですが、今回は、その私のつたない知識から分析させていただいたうえで、解決案を提示させていただきますね。aki@mさんのように受け身な方というのは2タイプいまして、1つは「NO」と言えない優等生タイプ、もう1つは「NO」と言う必要がなかったお嬢様タイプです。後者は、自分のいた環境に不満がなかったため、自分がどうしたいか考えたことがないまま大人になった、というパターンですね。aki@mさんはがどちらのタイプかは、お悩みからだけでは分かりかねますが、どちらも周囲の言う通りにするあまり、自分がどうしたいのか分からなくなっている場合が多いのです。ですからまずは、働くことに対する自分の本心を考えていただきたいと思います。そのうえで働きたくないと思ったら、夫に「働きたくない」と宣言をされるのが良いかと思います。

……とは言いましても、そんなに簡単に宣言できるなら、これほど苦しまれていませんよね。そこでおこなってほしいのが、“ワガママを言う”ということです。ワガママというと良くない印象を持たれるかもしれませんが、ワガママを言えるというのはある意味、自分がどうしたいかハッキリ分かっている、ということでもあるんですね。ですからaki@mさんのように優しくて「NO」と言えないタイプの方は、まずは言いやすいワガママを言うことから始めてほしいのです。最初のワガママとしては、晩ご飯のメニューを自分で決めることがオススメです。受け身の方というのは、家族に「今日何が食べたい?」と聞くことが多いのですが、そうではなく「今日はカレーにしようと思うけどいい?」とか、「今日は外食にしない?」とか、自分が食べたいものを提案するのです。もちろん無理に押し通す必要はなくて、相手に「NO」と言われたら取り下げてかまいません。大事なのは、そうやって自分の欲求を考えることなんです。それが成功したら、次は「◯◯に行ってみたい」とか、「ゴミ捨てをやってほしい」とか、徐々にワガママの内容をステップアップさせてください。その成功体験が積み重なれば、最終的に夫に「働きたくない、辛いからゆっくりしたいんだ」ということも伝えられるようになると思うのですよ。

お悩みからは、aki@mさんの夫に対する不満は見えてきましたが、では夫と今後どうしたいのか、ということは見えてきませんでした。でもワガママを言うことを実践していれば、きっとそこも見えてくるのではないかと思います。働きたくないだけで夫とは仲良くやっていきたいのか、あるいはもう愛が冷めていて離婚をしたいのか、など……。他でもない、自分の人生をしっかり歩いていくためにも、まずは“ワガママ”という意志を伝えることを始められてほしいと思います!

いかがですか?
原口先生の回答、ぜひご参考になさってください。
原口先生の回答一覧を見る

PROFILE
  • 原口未緒(はらぐちみお)1975年生まれ。弁護士。学習院大学法学部卒業。2004年に弁護士登録。民事、商事、家事、刑事、倒産処理、債務整理など様々な案件を担当した後、2010年に「未緒法律事務所」を開所。夫婦、離婚案件を主に扱っている。法的な解決策を提案するだけでなく、コーチング、カウンセリング、セラピー手法を取り入れ、「心のケアもする弁護士」として人気がある。著書に『「この結婚もうムリ」と思ったら読む本 こじらせない離婚』(ダイヤモンド社)がある。自身は3度の離婚を経て、現在4度目の結婚をし、第一子をもうける。 この人の回答一覧を見る
  • 山本 奈緒子1972年生まれ。6年間の会社員生活を経て、フリーライターに。『with』や『VOCE』といった女性誌の他、週刊誌や新聞、WEBマガジンで、インタビュー、女性の生き方、また様々な流行事象分析など、主に“読み物”と言われる分野の記事を手掛ける。 この人の回答一覧を見る