tomopianさんからの質問
Q.
浮気をして子供を作った夫。
責め続けていたら、開き直るように……

結婚21年です。同い年の夫とは長年不仲で、数年前から浮気をしていることは知っていたのですが、最近になって相手(スナックのママ)との間に子どもがいることを知りました。来年小学生です。戸籍謄本を調べましたが認知はしておらず、本人に問い正すと、もう関係は終わったし認知するつもりもないと言い張ります。ただ何年もお金を振り込んだりプレゼントを送ったりした形跡はあり、それらの書類等を私は全て取っています。発覚後、私は夫の親にバラすと脅し、とにかく夫を責め続けました。挙句、夫の方が、お前とは離婚したい、お前に不満があったから浮気するに至った、と開き直るように。裁判になっても俺は勝てるなどと言うのですが、夫はいわゆる有責配偶者なので、慰謝料を支払う側だと思います。また、浮気相手が万が一認知を求めてきた場合、私は逆に彼女に慰謝料を請求すると夫に宣言しています。発覚後は虚しい気持ちでいっぱいですが、未成年の二人の子どもに絶対に知らせたくないのと、本妻の権利を放棄するのが悔しいのと、この年齢で離婚しても損ばかりだと聞くのとで、離婚するつもりはありません。でも、夫の不貞を周囲に伏せて離婚もしない自分はお人好しすぎるのではないか、また、不信感だらけの夫とのこれからに希望もないし、と悩んでいます。法律上の権利など教えていただければありがたいです。(48歳)

特別ゲスト 原口未緒先生の回答
A.
離婚しなくても慰謝料請求はできます。
それで夫からお金を取って好きなことをしたら
少しはスッキリするかもしれません。

なるほど……、私がこれまでご相談に乗ってきた中にも、このようなケースはけっこうありました。良い悪いは別として、浮気を責め続けられると開き直るのが人というもののようです。

突然ですが、タレントの川崎希とアレクサンダーという夫婦がいますよね。このアレクサンダーは大変な浮気性で有名で、奥さんの妊娠中にまで浮気していたことがバレてしまいました。それでも奥さんは別れないし、責めもしないんです。なぜなら彼女は、アレクサンダーが浮気性と分かったうえで結婚しているから。目標は「妻というナンバーワンの立場になること」にあり、覚悟が決まっているのだと思います。実際アレクサンダーにとっても奥さんはナンバーワンなのでしょう。だから浮気はしても、絶対に泊まらず帰ってくる。

これまで私は、浮気をした夫に「離婚して浮気相手と再婚しようとは思わないのですか?」という質問をしてきましたが、皆、「浮気相手と妻は別」と言うのです。そこで私はある浮気夫に、「欽ちゃんの仮装大賞でいったら、あの合格ラインを超えるか超えないかの違いですか?」と聞いてみたのですね。すると彼は、こう答えたのです。「妻は出演者ではない。別ものです。しいていえば、浮気相手が出演者で、妻は司会の欽ちゃんかもしれません」と。浮気夫に対して何ですが、なるほどと思ってしまいましたね。浮気された妻の多くは、浮気相手にライバル心を抱きますが、本当に別格なようです。ですからtomopianさんも、そこは割り切って自信を持たれてほしいと思います。現に夫は相手の子供を認知もしていないのですから、本当にtomopianさんは別格なのだと思いますよ。

ですが、だからといって解決、というわけではもちろんありませんよね。「自分は別格だ」と意識したうえで、今後の夫との関係をどうするか?ということですが、一つの解決策としては、夫をATMと思ってキープするのも良いと思います。それで夫のお金を使って、tomopianさんが好き放題やればいいと思うのですよ。ちなみに「妻は欽ちゃんだ」と言った夫婦は、最終的に奥さんが「離婚をしない」と腹を決め、夫にもそう告げました。その代わり奥さんは、それ以来、自分のやりたいことを全部やっています。彼女の夫は同僚と浮気をしたので、何と夫にその会社を辞めさせ、さらに我慢していた義父母との同居も解消して引っ越しまでしました。でも夫は自分が悪いから、全部言うことを聞いているのです。

こう聞くと、「そんなに無茶な要求をしたら、余計開き直るのでは?」と思われるかもしれません。でも奥さんの方針が「離婚しない」と決まっているので、夫もどう振る舞えば満足してくれるか分かるので、困惑しないのでしょう。それで奥さん同様、「全部言うことを聞く」と腹をくくっているように見えました。実際、会社を辞めるのも引っ越しするのもものすごく大変なことですが、言う通りにしていましたから。

でも離婚したいのかしたくないのか腹が決まっていないと、責め方に一貫性がなくなってしまいます。そうすると夫も、どう謝ったらいいのかワケが分からなくなる。努力しても改善に向かえないとなると、最終的に開き直ってしまうのが人の性というものだと思うのですよ。ですからtomopianさんもまずは、離婚するのか、離婚しない!と決めて夫との結婚生活を快適にできるよう努力するのか、腹を決められてください。

もし「離婚しない」と決めた場合ですが、それでも腹の虫は治まらないかもしれませんよね。そのときは、夫に慰謝料請求だけしても良いと思います。実は慰謝料請求というのは、離婚をしなくてもできるのですよ。そのお金で海外旅行をしたり、ブランドバッグを買ったり、何か好きなことをしてみては? 自分のための贅沢をすると、意外とストレスを発散できることもありますから。夫も家を出て行っていないということは、離婚はしたくないということ。今なら慰謝料も素直に払う可能性が高いと思いますよ。

もちろん、浮気相手に慰謝料請求をしてもかまいません。子供まで産んでいますから、額としては200万、場合によっては300〜400万円ぐらい認められるかもしれません。ただそうすると、反対に浮気相手から子供の認知と養育費を求められる可能性もありますが……。

夫が言うように、「お前に非があったから浮気した、俺が裁判に勝てる」ということは絶対にありませんので、そこは安心してください。ですからどうするかは、tomopianさんが決めていいこと。ただ、夫のことを責めるというのは、まだ夫のことを好きな気持ちが残っているからではないでしょうか? Tomopianさんは「今後に希望が持てない」とおっしゃっていますが、私はそんなことはないと思います。一度、慰謝料なり何なり、浮気のツケをハッキリ形にすることで気持ちを発散すれば、夫とやり直そうという気持ちにも、もしかしたらなれるかもしれません。でもこれ以上責め続けたら、夫は家を出て行ってしまう可能性もあります。そうなるとますます虚しくなってしまう……。そんなことにならないためにも、腹を決められてほしいと思います!

いかがですか?
原口先生の回答、ぜひご参考になさってください。
原口先生の回答一覧を見る

PROFILE
  • 原口未緒(はらぐちみお)1975年生まれ。弁護士。学習院大学法学部卒業。2004年に弁護士登録。民事、商事、家事、刑事、倒産処理、債務整理など様々な案件を担当した後、2010年に「未緒法律事務所」を開所。夫婦、離婚案件を主に扱っている。法的な解決策を提案するだけでなく、コーチング、カウンセリング、セラピー手法を取り入れ、「心のケアもする弁護士」として人気がある。著書に『「この結婚もうムリ」と思ったら読む本 こじらせない離婚』(ダイヤモンド社)がある。自身は3度の離婚を経て、現在4度目の結婚をし、第一子をもうける。 この人の回答一覧を見る
  • 山本 奈緒子1972年生まれ。6年間の会社員生活を経て、フリーライターに。『with』や『VOCE』といった女性誌の他、週刊誌や新聞、WEBマガジンで、インタビュー、女性の生き方、また様々な流行事象分析など、主に“読み物”と言われる分野の記事を手掛ける。 この人の回答一覧を見る