今、日本の美食家の間で大注目のシェフ・太田哲雄さんをご存知ですか?「世界一予約の取れないレストラン」と言われたスペインの名レストラン「エル・ブジ」を始め、ペルーのカリスマシェフの「アストリッド・イ・ガストン」、イタリアの星つきレストランなど数々の名店で修業をしてきた経験を持つ、まさに“腕一本で世界を股にかけている”シェフです。
そんな太田さんが、ご自分の言葉で綴られた本『アマゾンの料理人 世界一の“美味しい”を探して僕が行き着いた場所』を刊行。太田さんの半生と、美味しい物がぎゅっ!と詰まった、読むほどにお腹がすく本です。

長野・白馬村でペンションを営む家に生まれた太田さんは、世界各国から訪れるスキー客を通して海外に興味を持ち、高校を卒業するとイタリアに語学留学をします。その滞在中に食べ好きが高じてハードに食べ歩きを続け、ついに料理人になることを決意。日本に帰国後修業を開始します。そして再度渡伊し、そこから太田シェフの美味しいもの追求の旅が始まるのです。

イタリアでのレストラン修業中、特に思い出深いのがピエモンテ州の「ラ・フェルマータ」という家族経営のリストランテ。入って3ヶ月でデザート担当に大抜擢された太田さんは、イタリアの郷土菓子にヒントを得たオリジナルの「卵プリン」を考案。それが大評判となり、「卵プリンのTETSU」と呼ばれるまでになります。

今回、その「“世界一の”卵プリン」のレシピを公開します。実はレシピには分量を記載していません。「レシピには読んで想像する楽しさもあると思う」というのが彼流の考え方。もし作りたくなったら、ぜひあなたのセンスでアレンジして、挑戦して下さい!(編集部注釈:作りたいな、と思った方は一般に公開されている「殻に入れる卵プリン」のレシピを参考に、エスプレッソを加えて作ってみてください)

「TETSUの卵プリン」

 

 材料 
・卵
・卵の殻
・牛乳
・生クリーム
・バニラビーンズ
・グラニュー糖
・エスプレッソコーヒー
・水

 作り方 
1.牛乳、生クリーム、バニラビーンズの種を鍋に入れて温める。
2.ボウルに卵、グラニュー糖を入れ、白くもたっとするまで泡立て器でかき混ぜる。
3.2に1とエスプレッソコーヒーを加えてていねいに混ぜ合わせ、目の細かいザルで漉す。
4.卵の殻に3を流し込み、水を張ったバットに乗せ、低温のオーブンでゆっくり火を入れる。
5.グラニュー糖と水を鍋で焦がしてキャラメルソースを作る。
6.火が入ったプリンを冷まし、キャラメルソースを流し混む。

 

太田哲雄 (おおた てつお)

1980年、長野県白馬生まれ。19歳で伝手もなくイタリアに渡って以降、料理人として、イタリア、スペイン、ペルーと3ヵ国で通算10年以上の経験を積み、2015年に日本に帰国。イタリアでは星付きレストランからミラノマダムのプライベートシェフ、最先端のピッツァレストランで働き、スペインでは「エル・ブジ」、ペルーでは「アストリッド・イ・ガストン」などに勤務。現在は、料理をする傍ら、アマゾンカカオ普及のため幅広く活動している。

<イベント情報>
『アマゾンの料理人 世界一の“美味しい”を探して僕が行き着いた場所』
刊行記念トークイベント開催!


今回は太田さんと、彼のその非凡な才能にいち早く注目していた、稀代の食好きアナウンサー木村郁美さんと一緒に“美味しい”がたくさん詰まったスペシャルなトークライブを行います。
なんと参加者には特別に太田さんがアマゾンで出逢ったカカオで作った「ホットアマゾンカカオ」のテイスティングつきです!

日程:2018年3月4日 (日) 時間14:30~16:00
開場:14:00~
料金:1350円(税込) 定員50名様 会場本店内 
ホットアマゾンカカオ テイスティングつき
お問合せ先:青山ブックセンター 本店
tel.03-5485-5511 受付時間 10:00~22:00
http://www.aoyamabc.jp/event/amazon/

<新刊情報>
グルメ界で話題騒然のシェフがおくる
笑いと勇気と感動のエッセイ

『アマゾンの料理人 世界一の“美味しい”を探して僕が行き着いた場所』
太田哲雄 著 1500円(税別) 講談社刊 

(この記事は2018年2月24日時点の情報です)
構成/岡部奈央子(講談社) イラスト/仲島綾乃