みなさん、もう『グレイテスト・ショーマン』は観ましたか!? 平日の昼間に映画館に行ったのですが、すごい混雑で大ヒットしていることを実感。
DVDリリースを待たずに、ぜひスクリーンで観てほしい作品です。描かれているのは、19世紀半ばのアメリカで誰も観たことがないエンターテイメントを作った伝説の興行師、P.T.バーナムの半生。
人種や国籍も超えて、才能あふれるユニークなメンバーを集めたショーを開いていくのですが、そういう情報を得ずに映画を観たんですよね。
だからこんなサーカスのような世界を作った人の話だったんだ! とびっくりしちゃいました。ミュージカルとしてはもちろん、サーカスとしても楽しめる、一度で二度おいしいエンターテイメントになっています。
『レ・ミゼラブル』でも見事な歌声を聞かせていたヒュー・ジャックマンが今回も本当に素晴らしかった!
この映画のためにどんな準備をどれくらいしたのか、インタビューしてみたいと思ったほど。かっこよくて色気があって、弱い人たちへの愛情もある。
たくましい大人の男としての魅力のなかに、夢を追いかけ続ける少年っぽさが垣間見えたりもして、すべてを兼ね備えている俳優さんだなぁ、とあらためて感じました。
キャストのなかで私のベストは、バーナム(ヒュー・ジャックマン)の奥さんを演じたミシェル・ウィリアムズ!
ブロードウェイの「スタジオ54」で彼女が主演した『キャバレー』を観たときにも華奢な体にエネルギーが満ちあふれている人だなと感激しましたが、今回の歌とダンスにも心動かされました。
ヒューとウィリアムズが洗濯物のシーツに隠れたり、子供たちに手品を見せたりしながら屋上で踊るシーンが、かわいくて美しくて……。
あのシーンがあるからこそ、仕事に情熱を注ぐバーナムの心が家族とすれ違っていく展開が、切なく響いてくるんですよね。
アカデミー賞で主題歌賞を受賞した『This is me』をはじめ、ミシェルが帰らない夫を部屋で待っているシーンの楽曲や、ザック・エフロンとゼンデイヤのデュエットにもグッときました。
『This is me』を歌うキアラ・セトルは『ヘアスプレー』が似合いそうな女優さんだなぁとか、華麗な空中ブランコに挑戦しているゼンデイヤの三半規管は大丈夫かな!? と心配になったりとか(笑)、感想は尽きません。
結合双生児の役で日本人のダンサーさんも出演しているので、そこも見逃さないでくださいね!
差別される側の人たちの気持ち、裕福な人と貧しい人たちの格差も丁寧に描かれていて、きっとトランプ大統領は好きじゃない映画だろうな、なんてことも思ったり……。
そういうメッセージを暗くならずに描いているところも、とっても好きでした。公開中にもう一回映画館で観ようと思っています!
『グレイテスト・ショーマン』
妻と2人の娘を幸せにすることを願うバーナムは、オンリーワンの個性を持つ人々にスポットライトを当てた、誰も観たことが無い華やかなショーを思いつく。世界中の観客を楽しませるためイギリスへ渡ったバーナムは、女王に謁見。そこで出会った奇跡の声を持つ美貌のオペラ歌手ジェニー・リンドと共にアメリカに戻り、全米を魅了するショーを繰り広げ、名士の仲間入りを果たす。だが、彼の行く手には、これまで築き上げてきたものすべてを失いかねない波乱が待ち受けていた。全国公開中。