次世代を担う若手職人たちの米沢愛①【from米沢サテライト】

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歴史ある産業や昔ながらの老舗が、若い世代にしっかりと受け継がれている米沢。これからの未来を担っていく若手の皆さんにインタビューし、それぞれが目指す米沢の産業のあり方についてお聞きしました。

提案力と発信力で、米沢織を世界のブランドに

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今回の米沢織コラボ企画でコートの生地を作ってくださった、テキスタイルデザイナーの鈴木健太郎さん。勤務先の青文テキスタイル㈱は織物もニットも製造する世界でも珍しいメーカーで、鈴木さんはその両方のデザインを手がけています。大草編集長も魅了された米沢織の魅力とこれからについて、詳しくお話しいただきました。

「江戸時代から続く米沢織は、織りの密度の高さと独特の光沢が特徴で、その技術は世界のトップメーカーと並んでも遜色ないレベルです。ただ、以前はよく“地味”とか“色が暗い”なんていわれてたんですが、最近はそれも変わってきて、鮮やかな色みのものも多くなってきていますね」

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織り機が並ぶ工場も見させていただきました!「考えた模様と糸を織り機にセットして最初に生地が出てくる瞬間が、この仕事で一番ワクワクしますね」

時代とトレンドに合った製品作りのため、鈴木さんはパリとミラノのコレクションは毎年観に行き、その際は海外ブランドへの営業もこなすとか。そこで感じるのは、ブランドとしての発信力の重要さ。海外の一流メーカーにも引けを取らない米沢織の高い技術ですが、同等の物と並べられた時に決め手となるのは、産地やメーカーの“信頼感=ブランド力”になってしまうそう。知名度アップとブランド力強化が、ひとまずの課題と考えているそうです。

「これからの産地に求められるのは“提案力”だと思うんです。でないと、言われたものをただ作るだけになってしまう。どんどん外へ出ていって良いものを見て、市場を見て、人と繋がって、自分たちから提案できるようになっていかないと」

鈴木さんのいう“提案力”とは、消費者への橋渡しとなるアパレルメーカーへはもちろん、消費者へ直接向けたものでもあります。生地という素材の状態ゆえその魅力が伝わりにくい、という米沢織の難点をカバーするため、今後は服や小物といった完成品を自分たちで作って発信していくことも考えているとか。

「“アパレルブランド×産地”の取り組みは今までもあったんです。でも、届けるだけではただの自己満足なんですよね。その洋服を着る方に米織の魅力をちゃんと感じてもらえるように届けるには“伝える力”も必要。それは、アピールが苦手な米沢の人たちもそろそろ考えなければいけない時だと思うんです。その点でも今回、ミモレさんという発信者と一緒に取り組めたことは、すごくいいきっかけになったと思いますね」

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時に想像を超えるものができるのも、織物作りの楽しさの一つだそう。今回のコラボで使用したコートの生地も、もともとは偶然の産物だったのだとか。

「これからの米沢織を担っている僕ら世代はだいたい40代。なので米沢織のブランド化はこの10年のうちに形にしなければと思っています。でないと僕らの後の世代に継承できませんから」

より先の世代も見据えた頼もしい言葉に、思わず胸が熱くなりました。こんなにも情熱を持った人たちが作る米沢織がもっと多くの人に届きますように。ミモレも全力で応援していきます!

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「今回のミモレさんとのコラボ企画を知った中学生の娘から“パパすごいね”と言ってもらえて。改めて“やってよかった”と思いましたね(笑)」

 

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