皆さんは、女性による女性のためのランニングイベント、「ランガール★ナイト」を知っていますか。
主催者は、走ることが大好きで、ランニングを通して広がる可能性を信じる女性たちによる「一般社団法人ランガール」。2010年にゼロから作られ、第一回大会を成功させたときには、数多くのメディアが驚き、大きく取り上げました。
その後、決して現状に満足しない、諦めない彼女たちによって毎年バージョンアップし、9回目となった今年、惜しまれつつもファイナルを迎えることに。2020年の東京オリンピックを前に、会場やコースとなっていた台場地区の一部が使用できなくなるということが、今回が最後となった大きな理由のようです。
9月8日(土)、台場はランガール★ナイト9年間の成果を祝福するように、素晴らしい晴天に恵まれました。
実はランガール★ナイトの立ち上げより前のことですが、私は雑誌『FRaU』にいて、「走る女は美しい」というランニング特集をよく組んでいたんです。その特集によく登場してくれていたのが、ランガールのメンバーたち。それが縁で、最初は「ランニング大会を作りたい」と相談にきてくれ、第一回大会からメディアパートナーとしてしばらくご一緒させて頂いたのでした。ランガール★ナイト最後の大会、行かないわけにはいきません!

ランガールの組織のあり方が素晴らしい
台場のシンボルプロムナードにある会場に着くと、本部前には、懐かしいメンバーがたくさんいました。
ランガールは全員がボランティアで、編集者、PR、金融勤務、スタイリスト、フリーアナウンサーなど様々な職種の女性たちです。以前からランガールって良いなあと思っていたのは、出産、育児、仕事の状況など、各人の事情によって、団体を離れたり、戻ったりすることがよくあること。お互いが自立し、それぞれの生き方を尊重し合っていることがすごくよく伝わってきます。

組織って、やめるか残るしかないことのほうが多い気がしますが、ランガールに関して言えば、そうではありません。出たり入ったり、出ても別の形で関わり続けたりできるというのが素晴らしいなと。開かれていて、深い信頼関係で結ばれていて、本当に尊敬すべき人たちだと思います。



元FRaU編集部でランニング特集を手がけていた人も多数駆けつけました。ライターとして特集に参加していた人たちもたくさん見かけました。なんだか同窓会みたいだなあ。立ち上げのときから数えると10年。年月の流れを感じます。



夕方の風が吹き始め、ランガール★ナイト ファイナルがいよいよスタート
夏が最後にやる気を出したとしか思えない酷暑ともいえる一日でしたが、夕方になるにつれて、時折爽やかな風も吹くようになってきました。号砲がなると5キロ、10キロのランナーが次々とスタートしていきます。

さまざまな色のランガール★ナイト大会Tシャツを着たランナー達がいるのを見ると、ランガール★ナイトの歴史を感じてしみじみ。ゼロから立ち上げたことと同じくらい、9回続けたことの尊さがあります。
最初は二人の発起人からスタートしたランガールでしたが、いまはランガールメンバーの他に、たくさんのランガール正会員がいて、さらにランガール★ナイトの参加ランナーがいる。ランガール★ナイトはファイナルを迎えましたが、今後もランガールの活動は続いていくそうです。

ずっとゲストランナーとして参加していた作家の甘糟りり子さんも、今回は本人の強い希望により、ボランティアで参加。ゴールしたランナーにアクエリアスを渡す係として活躍していました。



もうブームではない。ランガールもネクストステージへ
「FRaU」でランニング特集を組み、「走る女は美しい」「美ジョガー」など、誌面で提唱したコトバが、今のようにSNSがない時代なのに、どんどん伝播していったあの頃。ブームにワクワクする反面、編集者としてコンテンツは作れるけど、走る読者にイベントを提供し続けたり、走る読者のコミュニティを作ったりすることはなかなかできない…このブームの先に、私はどうしたらいいんだろうと思っていたことを思い出します。
でも、まさに当時の誌面に出ていた人や誌面を作っていた人により、ランガールが立ち上がり、10年続こうとしている。凄いことです。夢のようですね。
ランガールは、2020年にむけ、“Run&”をテーマに掲げ、新たな挑戦をしていくとのこと。ひとつは走りながら地域の防犯に貢献する“&SAFETY”、もうひとつは走りながらゴミ拾いする“&CLEAN”。今後も「走る女性ならではの視点・パワーを生かし、生活を豊かにするアイディアを様々なカタチに変えていく企画集団」として、新たなステージでランを盛り上げていくことでしょう。
ああ、学びしかない…! さて、私たちミモレは何ができるでしょうか…? ランガールのこれまでと未来に思いを馳せながら、ずっと考えを巡らせています。
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