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ビッグシルエットをほっこりさせずに着るには?

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初回の“脱ほっこり”記事、多くのコメントやクリップ登録ありがとうございます! 2回目となる今回は、この秋冬の一大トレンド「ビッグシルエット」のアイテムとの付き合い方について。「ビッグシルエット」は、スタイリスト川上さやかさんもいちばん気になっているトレンド。けれど、ともすれば“ほっこり”見えやすくもあります。どのように選んで、どう着こなせば、“ほっこりせずに今っぽく”が叶うのか、教えてもらいました。

カーディガン/オーラリー キャミソール/プラージュ パンツ/ドゥーズィエム クラス バッグ/コム デ ギャルソン(すべて本人私物)


シンプル派スタイリスト川上さやかさんが取り入れたいトレンドは「ビッグシルエット」


「ベーシックでシンプルなスタイルが好きなので、トレンドにはそこまで積極的ではないほうですが、この秋冬は、ビッグシルエットのアイテムを着たいなと思っています。ビッグシルエットといえば、去年も人気だったアイテム。ということは、トレンドになり始めた去年よりも、今年のほうが着こなしやすく、難しくないアイテムが増えるということなんです。だから、今が取り入れどき。ビッグシルエットのジャケット、ニット、コートなど、着るだけで今っぽくなれるものが見つかりやすいと思います」


ビッグシルエットを“ただの家着”に見せないためには、選び方に注意!

 

「ですが、ビッグシルエットのアイテム自体がもつざっくり感や、ウエストシェイプのないボックスシルエットゆえ、大人が着ると、ほっこり見えやすいという一面もあります。何も考えず、ただサイズが大きいだけのものを選ぶと、“ほっこり”どころか、“ただの家着”にしか見えないことも…。ですので、ビッグシルエットのアイテムを選ぶときは、ほんのりデザイン性があるものを選ぶのがポイントです。私が着ているビッグシルエットのざっくりニットカーディガンの場合は、身ごろにゆとりがあり、そでは長いけれど、着丈はズルズルと長すぎない。そして、ベーシックすぎず、すその長さに前後差があります。このように、ちゃんと考えてつくられた一枚を選ぶことが、まず“脱ほっこり”には大事になってきます」


ツヤのある素材で女らしさを入れることで、着こなしでも“脱ほっこり”

 

「ビッグシルエットのアイテムをほっこり見せないためには、着こなしにも工夫が必要です。以前ならたとえば、こんな方法で抜け感をつくっていたと思います。スキニーボトムを合わせ、ビッグシルエットとのメリハリで抜け感をつくる。ビッグシルエットのニットの下に白シャツを着て、明るい色の軽やかさで抜け感をつくる。ですが、これらのテクニックを今やると、時代遅れな印象に見えてしまうのでおすすめしません。ボリュームのあるビッグシルエットに、ボリュームのあるAラインのスカートを合わせるのも、すっきり見えず、おばさんっぽい雰囲気に…。今っぽく抜け感を加えるには、女性らしいとろみのあるツヤ素材を活用するのが正解です。私のコーディネートの場合は、ビッグシルエットのカーディガンの下に、ツヤのあるキャミソールを着ています。ざっくりとしていて、カジュアルなニットに、このツヤが加わるだけで、全体の印象をグッと女らしく見せてくれます。ちょうど今季は、とろみのあるツヤ素材のアイテムも豊富な時期なので、こんなアイテムを探すのにも困らないと思います。今回はカーディガンですが、ビッグシルエットのニットやスウェットも多いので、ツヤ感のあるスカートを投入するのもおすすめです! “女っぽさ”で、“ほっこりおばさん”を解決するテクニック、ぜひ活用されてみてくださいね」


第3回は、9月17日(月)公開予定です。

PROFILE 川上 さやかさん

スタイリスト。大手金融会社のOLからスタイリストに転身した異色の経歴の持ち主。シンプル&ベーシックな中にも上品な女らしさが光る、リアルな通勤コーディネートが人気。身長154㎝。instagram:@sk_120


第1回「スタイリスト川上さやかさんが、ほっこり見せないためにやっている5つの工夫」はこちら>>
第3回「配色を変えるだけで“脱ほっこり”できるんです」はこちら>>
第4回「“ほっこりして見えやすい”まろやかワントーンを洗練させて見せるには?」はこちら>>
第5回「“脱ほっこり”に有効なアニマル素材&柄の正しい取り入れ方」はこちら>>
第6回「大人の着こなしに盛りすぎは“ほっこり”を招く…やってしまいがちなNG例4」はこちら>>


撮影/須藤敬一(人物)
スタイリスト/川上さやか
ヘア&メイク/川嵜 瞳(PEACE MONKEY)
構成/高橋香奈子