3

配色を変えるだけで“脱ほっこり”できるんです

0

コーディネートを考えるときに、いちばん気をつけるのは“ほっこりしないこと”だと語るスタイリストの川上さやかさんのテクニックを1回目の記事では紹介しました。前回の記事では、ほっこりして見えやすいトレンドアイテムの着こなし方を教えてもらいました。今回は、色使いでも“脱ほっこり”できる方法を教えてもらいます。


上品なイメージのまろやかな配色は憧れ。
ですが大人の体をほっこり見せやすい…


「エクリュホワイトやグレージュ、ベージュなどの淡い色でつくるコーディネートってとっても素敵ですよね。ですが、このようなまろやかな色味は、コーディネートにキレのよさを感じさせるのがとても難しいんです。キレのよさがない=おばさんっぽい=ほっこりと見えてしまいます。いつも白トップスばっかり買ってしまうという人は、それを黒などの暗い色に変えてみてください。たったそれだけなのに、すごく変わるのを実感できると思います」


配色を変えるだけで、“脱ほっこり”できるし、シュッと見える

ブラウス/ホフマン パンツ/フレームワーク バッグ/ヴァジック 靴/ピッピシック(すべて本人私物)
ブラウス/ドゥーズィエム クラス パンツ/フレームワーク バッグ/ヴァジック 靴/ピッピシック(すべて本人私物)

「2枚の写真を見比べてみてください。レースのブラウス以外は、まったく同じコーディネートです。黒のもつ辛口な表情のおかげで、ほっこり感が払拭できたし、シュッと引き締まって見えます。着やせ効果まで手に入るなんて、その効果は絶大です!」


ほかにもあります! スタイリスト川上さんレコメンド
洗練おしゃれな脱ほっこり配色

 

 ネイビー×ブルー 
ニット/ドリスヴァンノッテン パンツ/ザシークレットクロゼット バッグ/ロエベ 靴/マノロブラニク(すべて本人私物)

「トップスの色を白から黒に変えるアプローチはとっても簡単でおすすめですが、旬のきれい色を活用しながらも、ほっこり見せない組み合わせを紹介しようと思います。“脱ほっこり”が目的なら、取り入れるきれい色は、絶対に寒色系がおすすめです。私のように、ベーシックカラーが好きな人が取り入れやすいきれい色であるというのはもちろんのこと、暖色系のように、ほっこり見えてしまう心配が少ないからです。そんなすっきりと着られるブルーを取り入れるなら、同色系のネイビーを合わせるのが、より今年っぽく見せる秘訣です。いくらほっこり見える色でも、取り入れ方を誤ると、あか抜けて見せることはできません。今季ならワントーンがトレンドなので、この組み合わせが正解なのです」
 

 パープル×グレー 
ニット/シンゾーン パンツ/ドゥーズィエム クラス バッグ/ウィムガゼット 靴/デヴィッドボーシェル(すべて本人私物)

「とびきり今年らしい色といえば、パープルですよね。パープルは色の存在感が強いので、黒を合わせてしまうと、強い印象になりすぎるし、白やベージュでは、おばさんっぽい雰囲気になってしまうことも…。スタイリッシュなグレーを合わせるのがおすすめです。色っぽいオーラももつパープルだから、フェミニンで女らしい着こなしよりは、デニムやななめ掛けバッグでラフに、カジュアルに着るほうが、若々しく仕上がると思いますよ」


第4回は、9月19日(水)公開予定です。

PROFILE 川上 さやかさん

スタイリスト。大手金融会社のOLからスタイリストに転身した異色の経歴の持ち主。シンプル&ベーシックな中にも上品な女らしさが光る、リアルな通勤コーディネートが人気。身長154㎝。instagram:@sk_120


第1回「スタイリスト川上さやかさんが、ほっこり見せないためにやっている5つの工夫」はこちら>>
第2回「今季のトレンド、ビッグシルエットをほっこりさせずに着るには?」はこちら>>
第4回「“ほっこりして見えやすい”まろやかワントーンを洗練させて見せるには?」はこちら>>
第5回「“脱ほっこり”に有効なアニマル素材&柄の正しい取り入れ方」はこちら>>
第6回「大人の着こなしに盛りすぎは“ほっこり”を招く…やってしまいがちなNG例4」はこちら>>


撮影/須藤敬一(人物)
スタイリスト/川上さやか
ヘア&メイク/川嵜 瞳(PEACE MONKEY)
構成/高橋香奈子