RINDYさんからの質問
Q. 命と引き替えに得た後遺症を受け入れられません。

昨年の11月に子宮体がんが発覚し、今年1月に手術をしました。幸い、根治手術のみで経過観察となりました。1ヶ月仕事を休んだのみで、変わらぬ生活をしています。見た目にも変化はありません。病気が分かってからは、手術や病気そのものへの恐怖はあったものの、悪いところを取って元気になることを想定していました。ところが仕事復帰をした頃から更年期の症状が出現。ホットフラッシュが始まり、不眠(今はホルモン補充療法を試し始めました)、さらに「リンパ浮腫」の症状が足に。手術だけで病を乗り越えられるような気がしていたので、「リンパ浮腫」など様々な不調と付き合っていかなければならないことが受け入れられません。誰もが出現するわけじゃない浮腫が起きたことも、ついてないようで嫌なのです。標準治療として「リンパ節郭清」の手術をしたことも後悔しています。もっと説明を受けて判断したかった。命と引き替えに後遺症を受け入れることが困難なのです。足の浮腫みや弾性ストッキングを必要とするQOLの低下に不満がいっぱいです。足が気になり仕事にも集中できていません。命が助かっただけでなく、やはり生活の質、何を大切にしているかは当人にとって大切なことだと思います。言葉の処方箋いただければ幸いです。(43歳)

特別ゲスト 樋野興夫先生の回答
A. 今はリンパ浮腫外来も増えていますから、
ぜひ一度受診されてみてください。

今やがん治療において、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)は重要視されているテーマです。がんは治ったものの、その後副作用に襲われたり後遺症に苦しまれたりする人は非常に多いですから。RINDYさんが悩まされているリンパ浮腫は、がん治療の後遺症として代表的なもので、今では「リンパ浮腫外来」が設けられている病院も増えてきたほど。ですからRINDYさんも、一度リンバ浮腫外来に行かれてみてはいかがでしょう? 症状を緩和するケアも受けられますし、何より同じ症状に悩まされている人とたくさん出会うことができますから、悩みを共有できる仲間もできることでしょう。一人で悩んでいないで、積極的に外へ出て行ってみてください。一歩踏み出せば、物事は驚くほど大きく変わるものです。

ただ人は時に、意識的に歯を食いしばって頑張ることも必要です。そうすると、3日後には慣れてきます。さらに3日すると、習慣になります。そうして穏やかな心持ちでいられるようになる……。今年1月に手術をされたとのことですから、まだ術後約8ヵ月ということ。今のRINDYさんの心は、台風で荒れ狂う海に浮かぶ小舟のようなものなのです。しかしいつか台風は去り、また凪がくるように、心も体も穏やかになる日がくるはずです。そこで私からRINDYさんに処方したい言葉は、「茨の道にもかかわらず宴会」です。頑張らないけど諦めない心を持って、がんを忘れ、今に感謝し、さながら宴会のような人生を歩み出されてください。

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 取材・文/山本奈緒子 

 

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