④ 苦手なものは甘いもの

 

③で、たっぷり話し過ぎてしまったので、④はちょっとくだらない話を……笑。

私は、幼い頃からミルクや甘いものが得意ではなく、女の子たちがみなヴィジュアル的にも可愛いプリンアラモードや、フルーツパフェにきゃっきゃしながらお喋りを楽しんでいるテーブルで、私ひとりがいつもクリーム違いのクリィーミィーチーズドリアをオーダーしていた。あまり協調性なんていうことを考える性格でも、年頃でもなかったので、無邪気にとろけるチーズ(少し焦げたかりかりした部分のチーズが大好き)をニコニコ、それはそれは美味しそうに(よく言われた 笑”)食べていました。
それから数年を経て大人になってもデザートに目を輝かせる可愛げのある女子には成長せず……とある夏の日、コンビニエンスストアで「ゆみえちゃんも食べる?」差し出されたアイスクリーム(クーリッシュ? みなさん知っていますか?)に、「私、甘いものあまり得意じゃないからいらない、ありがとう」と応えると、「…と、思うでしょ、それが、びっくりだから食べてみて!! 美味しいから!」と、折れない夫は私が口にするまであきらめることはなく、ついに口にすると目をまぁるくキラキラさせて、「ね、美味しいでしょ!」
アイスクリームと言っても、アルミの四角い袋に入ったチュ−ブタイプのアイスで、さらに、私には興味を失わせるものだったのですが、夫の魔法か、暗示か、ナント、その美味しそうに見えない四角い袋に入った甘い苦手なミルク味のアイスクリームを美味しいと感じてしまったのです。それからというもの、甘いもの嫌いの私に夫は、甘い誘惑をいくつも与えた。

もうひとつ、はまってしまって覚えているのは、セブンイレブンで発売されていた「小さなメイプルメロンパン」そんな名前だったかな? 小さな飴色のメロンパンが5つ細長いビニール袋に横一列に並んでいるものだった。夫はいつも機嫌良くトースターにそれを並べて1~2分軽く焼くとキッチンに甘いメイプルとヴァニラの香りが立つ。リビングにいた私の鼻先にまで届くと、青い色のお皿にふかふかに温められたメロンパンが可愛らしくならんで、私は「待ってました!! 」と笑顔で頬張る。これもアイスクリームと同じだ。甘いものが…といっても強引に口に運ばされた結果、ふたりで楽しい時間が作られていったわけです。

と、めでたしめでたしと終わりたいところ、調子に乗って甘いものを食べ出した私は、身体が慣れていないせいもあってか、蕁麻疹が出てきてしまったり、吹き出物もぽつぽつとつくってしまい……現在は、といいますと、以前から勉強している食養や正食という、食べもので身体を癒し、整えてゆく知恵などを活かし、甘いデザートも上手に楽しめる可愛い大人になっております。


この続きは、また来週の水曜日に……

 
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