聖書やキリスト教に関する意外なエピソードやおもしろネタを紹介してTwitterで大人気の上馬キリスト教会。大好評の著書『上馬キリスト教会の世界一ゆるい聖書入門』から、クリスマスについての大いなる誤解をご紹介します。
「クリスマスって何の日?」と尋ねると「サンタの日」と思っている日本人が多い! ……と、一部のクリスチャンは憤っていたりしますが、いやいや、さすがに多くの人はちゃんと「イエス様の誕生日」と知っていることと思います。……ちゃんと? 本当に? 本当にその日ってイエス様の誕生日ですか? なんと実はクリスマスはイエス様の誕生日ではありません!
聖書に、「キリストの誕生日」についての記述は一切ありません!
聖書にはイエス様の生まれた日については、一言も書かれていないんです。これについては諸説あるのですが、少なくともイエス様が生まれたのは冬ではなかった、というのが有力な説です。だって真冬のベツレヘムで、馬小屋に泊まったりなんかしたら凍死しちゃいますからマリアさん! まして出産なんて無理です! イエス様が生まれてそのまま凍っちゃいます。
ではどうして12月25日が祝われるようになったかと言いますと、もともとこの日は一年でもっとも大きな冬至のお祭りがローマで行われていた日だったんだそうです。それで、キリスト教がローマの国教になったときに、「イエス様の誕生日、どうせ分からないんだからこの日にお祝いすることにしない?」ということで、この日にイエス様の生誕を祝うことになったんだとか。
今でも多くの教会でクリスマスを「イエス様の誕生日」とは言わず「イエス様の降誕を記念する日」と、少し回りくどい言い方をしているはずです。でもまぁ、一般的な認識としては「イエス様の誕生日」で問題ないと思いますし、多くのクリスチャンも「細かいことはいろいろあるけど面倒だからとりあえず誕生日ってことでいいよね」というくらいに思っています。
著者 上馬キリスト教会 1300円(税抜)講談社
おもしろキャラ、とほほエピソード満載! Twitterで大人気のゆるアカウント「上馬キリスト教会」が、聖書とキリスト教の世界を、ほんとうにゆる~く、ざっくりと紹介します!
ノンクリスチャンが抱きがちなソボクな疑問、教会で飛び交う謎のことば、名画に描かれた聖書の名シーンの数々……読めば「目からウロコが落ちる!」(←聖書由来!)、きっと誰かに話したくなる、老若男女だれでも気軽に楽しめる入門書です!
『上馬キリスト教会の世界一ゆるい聖書入門』のほか、料理、美容・健康、ファッション情報など講談社くらしの本からの記事はこちらからも読むことができます。
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上馬キリスト教会(かみうまきりすときょうかい)
東京都世田谷区駒沢にあるメソジスト系単立教会。2015年2月にスタートしたtwitterでの伝道活動が人気を呼び、一般アカウントにもかかわらずフォロワー7万人を超える人気アカウントに。キリスト教や聖書の世界をおもしろおかしく切り取ったつぶやきが話題を呼び、2017年のクリスマスには150人を超える「初めて教会に来る人」が押し寄せるなど、大人気に。「中の人」は、一般の信徒で、「まじめ担当」「ふざけ担当」の二人。twitterアカウント(@kamiumach)
横坂 剛比古(よこさか たけひこ)
通称マロ、あるいはマロさん。上馬キリスト教会の一般教会員。上馬キリスト教会twitterアカウントの「まじめ担当」。1979年、東京都生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科倫理学専攻卒。専門は宗教倫理学。バークリー音楽大学 CWP卒(Professional Diploma)。現在は宗教法人専門の行政書士としてキリスト教会をはじめ、お寺や神社の法務サポートを行いつつ、異宗教間コミュニケーションについての研究や実践も行っている。
写真/牧田健太郎
イラスト/伊藤ハムスター
出典元/https://kurashinohon.jp/857.html
第1回「ツイッターのゆる〜い伝道で大人気!知ればハマる「上馬キリスト教会」」はこちら>>
第2回「ツイッターで大人気!上馬キリスト教会の聖書入門でキリスト教が身近に」はこちら>>
第4回「著書も大反響!上馬キリスト教会が教えるイエス様の弟子「とほほエピソード」」はこちら>>
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