娘が3歳になる誕生日、リクエストしたプレゼントはおもちゃのベビーカー。

この年齢の女の子向けおもちゃチラシには、お人形さん遊び系がたっぷり。うーん、ちょっと女の子=ケアを担うみたいな刷り込み全開?とためらったものの、8等身のバービー人形には非現実的な細身体型への憧れを生むとの批判もあり、まぁ早くもそういう方向にいくよりはいいか、とベビーカーを買ってあげることにしました。

周りには弟や妹ができる友達も多く、自分も赤ちゃんのお世話をしたいモードなのかな?と思い、ベビーカーだけでいいの?赤ちゃんのお人形はついてないよ?と聞きましたが、持っているパンダのぬいぐるみを乗せるのでベビーカーだけでいいと言います。

息子がイクメンに育つ遊び方_img0
 

直後に彼女がしたことは。まずは宣言通り、パンダやオラウータンのぬいぐるみをベビーカーに乗せ、室内を闊歩しはじめました。予想外だったのは、6歳の息子も一緒に遊びはじめたこと。

私が子ども部屋の二段ベッドでごろんと横になっていると二人でやってきて「ママ、保育園ね」と言って、ベッドにパンダやオラウータンを下ろし、「会社に行ってきまーす」「じゃあね~」とベビーカーをたたんで行ってしまいました。

しばらくすると、戻ってきて(お迎え早い!!)娘はパンダを預かってベビーカーに乗せ、息子は「ごめんなさい、遅くなって」と言ってオラウータンを抱っこして「お買い物に行くよ~」と帰っていきました。

その様子に、「共働き夫婦かい!?」と思いつつ、親の言動をしっかり見ているなぁと思いました。そのあと何回かこれを繰り返しているのを「かわいいなぁ~」と寝っ転がりながら眺めていたら、息子に「ママ、(保育園の)先生なんだから、ちゃんと(ぬいぐるみたちに)歌とか教えて!」と怒られました。保育の質にも厳しい親御さんです。

息子は3~4歳のとき恐竜とか車とかが大好きで、しかもそれを戦わせる激しい遊びばかりしていましたが、一方でおままごとにもしっかり関心はありました。でも、ジェンダー意識が芽生えてきてしまうお年頃で、保育園などでも「おままごとは女の子の遊びだから」と言って、避けていました。でも女の子用のおもちゃ、男の子用のおもちゃと分けられていること自体、おもちゃ業界の戦略でもあって、それに囚われる必要はない。

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家ではよくぬいぐるみで保育園ごっこが繰り広げられているのですが、妹がベビーカーを買ってもらったことで息子はさらにこの送り迎えごっこに参入しやすくなり、イクメン街道を進んでいます。

娘は娘でお兄ちゃんたちの遊びに入っていくことも多いですし、3~4歳は男の子は男の子の遊び、女の子は女の子の遊び…と分かれがちですが、本当はお互いに両方の領域に関心があるのだと思います。

もちろん好みや体つきなどに違いはあり、それを統計的にみたら男女差はありそうだなとは思いますが、個体差も大きい。環境要因や社会的に誘導させられるものもあると思うので、「好きなのに入っていっちゃいけない」と思わなくてもいいような環境にいられるといいのかなと思います。