トラディショナルなクリスマスケーキはビュッシュ・ド・ノエル

皆様お元気ですか?如何お過ごしでしょうか?
日本にお住いの皆様はクリスマス・イヴを含む三連休明けで、お仕事の方が多いでしょうか。
仕事納めまでもうすぐですね。斯くいう私も2018年のラストスパート、まだまだやる事が沢山!

フランスではやはりこの週末に、クリスマス休暇に出発した人達を多く見受けました。スーツケースと沢山のプレゼントが詰まった紙袋を持って、足早に駅に急ぐ姿は何とも幸せそう。誰もが愛する人のペール・ノエル。クリスマスは家族と、年末は友達同士で!が定番のフランス。人生を楽しむ事が大得意の人達。どんなバカンスを過ごすのでしょうね。そんな彼らを見ているだけで私も幸せな気分に。

いつだったかの記事で、弊社アン・ディマンシュ・ア・パリのもみの木のクリスマスケーキをご紹介致しましたね。昨年は美しきロウソク型のモンブランでしたが、覚えて下さっているミモレッタさんもいらっしゃるでしょうか。毎年恒例のシェフの腕の見せ所!テーマを変えて作るクリスマス用の特別なクリエーションガトーです。

残念ながら雪が降らなかったクリスマスのパリは晴天に!

実のところ、フランスの伝統的なクリスマスケーキは何といってもビュッシュ・ド・ノエル。木の切り株、という意味なのですが、つまりはロールケーキなのです。食に関しては意外に保守的なフランス人のお客様達。オーダーはやはりビュッシュ・ド・ノエルに票が集まりました。ダークチョコレート、キャラメル・ノワゼット、そしてパッションフルーツとマンゴーのエキゾチックの三種。もちろん一番人気はダークチョコレート!

「Hirokoなら知っていると思うけれど、僕は本当のところ、伝統的かつシンプルなガトーが好きなんだ。今年のビュッシュは、とにかくシンプルに仕上げたかった。余計な飾りは一切無しで、味で勝負。え?どれがお勧めって?もちろん全部が自信作!」
ロールケーキと言えば日本の十八番。しっとりしたスポンジに包まれた絹の様な生クリームに旬のフルーツ。いつかシェフに食べさせてあげたいなぁ。

Bûche Noireはダークチョコレートのジェノワーズとガナッシュ。本当に切り株みたい。

フランス南西部、トゥールーズで三代続くパティスリー一家に育ったニコラシェフは、子供の頃クリスマスが大嫌いだったそう。パティシエ達が一年で一番忙しいホリデーシーズン。大人たちは家族総出で店の手伝い。子供達は指折り数えてクリスマスが終わるのを待っていたのですって。そんなニコラもパティシエの道を選び、先代達を軽やかに飛び越え、2017年、パリで最優秀新人賞を獲ったトップシェフに。

ニコラのこの美しい手により作られるアン・ディマンシュ・ア・パリのガトー。時計はおなじみダニエル・ウェリントン。ノエル当日はトリコロールカラーを選んでいる所が◎!

例年同様、弊社アン・ディマンシュ・ア・パリでは、パティシエ達が徹夜作業で百台を上回る予約商品を仕上げました。24日のクリスマス・イヴ当日、私が出勤した早朝には、全てのビュッシュがお客様の名前が記された箱に入れられ、当日販売枠のガトーと共に素晴らしい仕上がりで冷蔵庫に並んでいました。

仕事終わりを無事に迎えた清々しい顔のパティシエ達を見送り、さあ、ここからは私達の出番!私はノエルの為に用意していたブラックで統一したコーディネイト。ジョーゼット・クレープのトップスとベルベットのボトムスで素材違いのシンプル・シックな装い。ビジューはいつものHumとチエコさんのシャンデリア型のピアスで。シェフに、今日も素敵だね!なんて褒められて上機嫌。急用で不在のマダムから、ブティックを仕切るよう大役をお願いされ、更に気合が入りました。La peur joyeuse !

Bûche Lactéeはノワゼットのジェノワーズ、キャラメルクリームとミルクチョコレートのコラボレーション。

仕事の後は、この一年で一番の売り上げを記録したご褒美に、マダムから頂いたノワゼットの大型ビュッシュを抱えて、恋する人の家族ディナーへ直行。乾杯のシャンパーニュを頂いた直後、緊張が解け、安堵と共に一気に疲労が押し寄せました。ディナーの内容と、その後どうやって彼の家まで帰って来たのかを良く思い出せないのですが、25日のクリスマスの今日、パリの街は静まり返り極寒の晴天、私は一歩も外に出ず、こうして暖かなベッドの上でブログを書いている幸せ。キッチンからは恋する人が料理を作る音がしています。

今日が2018年最後のブログになります。ミモレッタの皆様、一年間お付き合い下さり有難うございました。大草ディレクター、大森編集長をはじめ、編集部の皆様にも心よりお礼を申し上げます。皆様良いお年をお過ごしください。Joyeuses fêtes !!