1対1なら平気だけど、大人数の場になるとコミュニケーションのとり方が分からない……、そんな人って意外と多いのでは? でも決して、誰もがコミュニケーション上手でリーダーのような存在になる必要はないのです。コラムニスト・石原壮一郎さんが必要だと説く「第5の人」とは……!?
msnさんからの質問
Q. 大人数のときの
コミュニケーションのとり方が分かりません。
人の目が気になる、つい自分と他人を比べてしまう、人を妬んだりうらやんだりしてしまうetc. こうしたことを頭ではやめようと思っても、なかなか上手くいきません。人と自分を比べると、自分は大して役に立たないという感情に振り回されてしまいます。そして常に焦り、自分の自信のなさに苛立ち、苦しく嫌になります。心の持ちようについてアドバイスをいただけないでしょうか?(32歳)
特別ゲスト 石原壮一郎さんの回答
A. 世の中には、自信があって目立つ人ばかりが
必要なわけではない。“第5の人”も必要なのです!
場の中心にいるように見える人と、地味な人の違いは、実をいうとほとんどは声の大きさの違いなだけなのです。よくよく聞いていると、場の中心にいる人が言っている「それって◯◯だよね!」とか「次はこれをやろうよ!」といったような内容は、言われなくても周囲の人は皆、心の中で考えて分かっていることばかりなのです。でも声が大きいから、妙に説得力を感じてしまうだけ。むしろ声を大にして言っている人ほど何も行動はしていなくて、黙っている人のほうが黙々と働き役に立っていることが多いもの。ですからまずmsnさんには、そんなに自分とそういった人を比べて卑下する必要はない、ということをお伝えしておきたいと思います。
ただし、自分の自信のなさを何とかしたいという苛立ちや焦りは、向上心からくるものですから、決して否定ばかりするものではないと思います。突然ですが、5人組グループ「ザ・ドリフターズ」の高木ブーさんをご存知でしょうか? 彼は『第5の男』という本を出版しているのですね。ザ・ドリフターズといえば、パッと思い浮かぶのは志村けんさんや加藤茶さんではないかと思います。しかし高木ブーさんは、「僕のような何もせずお気楽に立っているだけのヤツもいて、主役が目立ち、グループに輝きが出るんだ」と言って、「だから“第5の人”は自信を持って」というメッセージを発信されているのです。msnさんも、人と比べて自分はダメだと思うのではなく、自分の適性をしっかり見極めて、そちらを伸ばしていってほしいと思います。
- 石原 壮一郎(いしはらそういちろう)1963年生まれ。コラムニスト。月刊誌の編集者を経て、1993年に『大人養成講座』でデビュー。以来、『大人の女養成講座』、『大人力検定』、『大人の合コン力検定』など大人をテーマにした著書を発表し続けている。近著に『9割の会社はバカ:社長があなたに知られたくない「サラリーマン護身術」』(飛鳥新社)、『本当に必要とされる最強マナー』(日本文芸社)、『大人の人間関係』(日本文芸社)などがある。 この人の回答一覧を見る
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