2

【美智子さまスタイルに学ぶ】スタンドカラーで叶う最高の品格

0
【美智子さまスタイルに学ぶ】スタンドカラーで叶う最高の品格_img0
ウエストに細いリボンがあしらわれた白のジャケットと、お揃いのスカートをお召しになられた美智子さま。昭和41年10月。

新天皇の即位と改元という記念すべきタイミングを目前に控え、年明けから若かりし頃の美智子さまを振り返る連載「毎日、美智子さま」を掲載してきた「ミモレ」。

講談社写真資料室に眠っていた3万点超の写真の中から厳選されたカットの数々に、「美智子さまの品位、お美しさ、聡明さ、お優しさ、お強さ、ファッション、すべてが日本女性のお手本です」「品が良くお美しく、たおやかでおありになりながら、知的でもあらせられて、なんと素敵なお方なんでしょう」などと、たくさんの読者からコメントが寄せられています。

美智子さまの日本女性らしい美しさと品格に溢れる装いは、カジュアル全盛のいまこの時代にこそ私たちがお手本にしたいものなのかもしれません。

そこで、エレガントなファッションに造詣の深いスタイリストの河井真奈さんとともに、美智子さまの若き日のスタイルをチェック。そのエッセンスを現代の着こなしに取り入れる秘訣を探ります。

 

STYLE01 改まった席のコートはスタンドカラーを選んで

【美智子さまスタイルに学ぶ】スタンドカラーで叶う最高の品格_img1
昭和42年11月、埼玉・第3回全国身体障害者スポーツ大会に参加された美智子さま。全身の白を黒の小物で引き締めて、洗練された装いに。

美智子さまのジャケットやコートスタイルのなかでよく見られるのが、首まわりをほどよく包みこむスタンドカラーのデザイン。ご公務の際にこうしたお洋服を選ばれていることが多いのは、お辞儀をしたり、腰をかがめたりする時に胸元を気にする必要がないという、美智子さまのご配慮の表れなのでしょう。襟のぴったりしすぎない形が、美智子さまの細く長い首を美しく際立たせています。

【美智子さまスタイルに学ぶ】スタンドカラーで叶う最高の品格_img2

コートは袖先の広がるフレアスリーブが、シンプルななかにさりげない甘さを加えて。ウール×シルクのコート¥300000/ミカコ ナカムラ(ミカコ ナカムラ 南青山サロン) プラチナ色のバッグ¥743000/コンテス(アクリスジャパン コンテス事業部) ネイビーの靴(H8.5)¥74000/ジミー チュウ ライトグレーの手袋¥12000/和光 ブローチ(和玉、Dia)¥2100000/ウエダジュエラー(ウエダジュエラー帝国ホテル店)

アイコン画像

スタイリスト河井真奈さんのコメント

スタンドカラーのアウターは、首元を隠すデザインが上品な表情。肌の露出を控えた慎ましやかな装いができるので、周囲の方々からの好感度も抜群です。また、スタンドカラーには、年齢の出やすい首元をカバーできるという効果もあるので、大人の女性には是非おすすめしたいデザイン。美智子さまのように白を凛と着こなすのはハードルが高いという人は、手始めにネイビーを選べば気負わずにトライできるはず。ただし、それが単に地味な雰囲気になってしまわないよう、このコートのようにフレアスリーブやダブルフラップポケットなど、ディテールにほどよく遊び心を加えたものを選ぶのが正解です。さらに、プラチナ色のバッグをアクセントに加えることで、「今」の空気感が漂うおしゃれに。

 

STYLE02 スタンドカラーの慎ましさと気品にひとさじのモード感を

【美智子さまスタイルに学ぶ】スタンドカラーで叶う最高の品格_img3
昭和42年10月、島根・松江の小泉八雲旧居をご訪問された際のコーディネート。ウエストのベルトとお帽子の色みを合わせられています。
【美智子さまスタイルに学ぶ】スタンドカラーで叶う最高の品格_img4

メランジ調のカラーやフリンジ使いが、「こなれ感」を演出します。シルバーの布はくの靴で、品のいい輝きを添えて。ライトベージュのツイードジャケット¥155000、ノースリーブワンピース¥129000/アクリス プント(和光)、ライトグレーの手袋¥12000(和光) ベージュのバッグ「Princess」¥394000/コンテス(アクリスジャパン コンテス事業部) シルバーの靴(H6)¥80000/ジミー チュウ リング(南洋白蝶、13.6㎜)¥1600000/ウエダジュエラー(ウエダジュエラー帝国ホテル店)

スタイリスト河井真奈さんのコメント

美智子さまがお召しになられているスタンドカラーのジャケットやコートは、どれもクラシカルで上品なムードで、カジュアル指向のいまの時代にかえって新鮮ですよね。とはいえ実際に私たちが着るのなら、それをそのまま取り入れるのではなく、選び方やスタイリングに少し工夫が必要です。たとえばこんな風に、ジャケットの襟や袖、スカートの裾にフリンジを施したデザインを選んだり、首元が隠れるぶん袖を折り返して肌見せバランスを調整したり。また、お洋服よりワントーン明るい色の小物をプラスしたり。こうして全身のどこかに軽快な抜けを作ることで、現代流のモダンな着こなしへとアップデートさせましょう。

Column
当時から愛用されていたのは
ポインテッドトゥのパンプス

【美智子さまスタイルに学ぶ】スタンドカラーで叶う最高の品格_img5
どんな着こなしにも合わせやすいネイビーと、肌なじみがよく足元に上品な華やかさを添えてくれるシルバー。どちらもほっそりとしたトゥには美脚効果が。靴(H6)各¥80000/ジミー チュウ

美智子さまが若かりし日によくお履きになられていたのが、ポインテッドトゥのパンプス。いまの時代にも通じるセレクトのセンスには敬服するばかり。美智子さまがお好みでいらした、余計なディテールのないシンプルなデザインは、私たちにも取り入れやすいチョイス。

慎ましやかで上品な印象を与えるスタンドカラーのアウター。美智子さまのように品格のある装いを目指しつつ、どこかに遊び心を薫らせて、いまの時代にマッチした着こなしを楽しんでみてください。
 

【美智子さまスタイルに学ぶ】スタンドカラーで叶う最高の品格_img6
 

日めくり31日カレンダー
『永遠に伝えたい美智子さまのお心』

価格 1400円(税抜)
3月7日発売


ミモレでも好評を頂いている連載、「毎日、美智子さま」。
さらにミモレ編集部から、美智子さまの若かりし頃の秘蔵写真と、
日本女性としていつまでも心に留めておきたいお言葉の数々をまとめたカレンダーが発売中。
毎日、毎年使い続けることのできる日めくりタイプ。
お部屋に、机の上に、いつもそばに美智子さまのお心を留めておくことができます。
ご両親や祖父母へのプレゼントにも最適です。

詳細はこちらへ
購入はこちらへ

撮影/西原秀岳(静物)スタイリング/河井真奈
取材・文/河野真理子 構成/川良咲子

【協力店リスト】
和光 tel. 03-3562-2111
アクリスジャパン(コンテス事業部) tel. 0120-801-922
ジミー チュウ tel. 03-5413-1200
ウエダジュエラー帝国ホテル店 tel. 03-3503-2587
ミカコ ナカムラ 南青山サロン tel. 03-6427-2435