昨年、ヘルシンキを訪れた際、最初に思ったのは『かもめ食堂』の街だ〜!ということでした。あいにく、例の食堂はお休みにあたっていたのです。(大森さんもヘルシンキでの思いがけないトランジット空き時間に訪問を考えた様子でしたね)。

『かもめ食堂』でサチエ(小林聡美さん)とミドリ(片桐はいりさん)が最初に出会う「アカデミア書店」と
「カフェ・アアルト」へは訪れることができ、ウキウキと写真を撮りました。

そんな『かもめ食堂』、『めがね』『トイレット』『彼らが本気で編むときは、』(ミモレ紹介記事はこちら>>)などの映画監督で知られ、『やっぱり猫が好き2005』の脚本なども手がけている荻上直子(おぎがみなおこ)さんが、このたび書き下ろし小説を出版! その名も『川っぺりムコリッタ』。

川っぺりムコリッタ』荻上直子/著(講談社)6月25日発売 ¥1500(税別) 高校生の時に母親に捨てられ、知り合いの家や建設現場を転々とし、詐欺で入った刑務所で30歳を迎えた山田。出所後、塩辛工場で働き始めた彼は、川べりにあるムコリッタという名前のアパートに住むことに。そこに住む訳ありな隣人たちとの交流、突然かかってきた電話で知る父の孤独死――。

母親のネグレクト、詐欺犯罪、出所後の人生、父親の孤独死など、社会の極端に暗い一面を描いているようにみえて、誰しもにある孤独感や、他の人と何か違う感じをすくい取り、寄り添うような作品です。

たたみかけられる会話が頭の中で声になる。映画監督さんが描いた小説という先入観があるからかもしれませんが、誰が誰を、どんな雰囲気の背景や部屋の中で?と映像を空想せずにはいられません。山田が笑う、山田がちょっと幸せそう、そんな会話の合間の明るさに胸がキュッとなります。

そんな荻上直子さんの『川っぺりムコリッタ』発売を記念したトークショーが6月29日、青山ブックセンターで開催されます。荻上さんのたっての希望で写真をカバーに使わせていただいた写真家・川内倫子さんとともに「小説を書く・映画を創る・写真を撮る」をテーマに語るそう!

まだ若干のお席があるようです。(入れ違いでいっぱいになってしまったらごめんなさい……)私も取材を兼ねて伺います。土曜日の夜、有料イベントではありますが、お時間・ご興味のある方はぜひ! 

書下ろし長編小説『川っぺりムコリッタ』(講談社) 刊行記念
「小説を書く・映画を創る・写真を撮る」
荻上直子× 川内倫子 トークイベント


大ヒット映画「彼らが本気で編むときは、」「かもめ食堂」の映画監督、荻上直子さんが書き下ろした長編小説『川っぺりムコリッタ』は、貧困、虐待、孤独死といった現代社会の闇を描きながらも、あくまでもやさしい人間への眼差しに溢れています。映画監督の荻上さんは、この小説をどのようにイメージしながら書いたのでしょうか。
また本書のカバーには、荻上さんのたっての希望で写真家の川内倫子さんの写真を使わせていただきました。自らも川べりに住んでいるという川内さんは、この小説をどのように読んだのでしょうか。
二人の異ジャンルクリエイターが、刺激的な創作秘話を存分に語り合います。

終了後、お二人のサイン会も開催いたします。
 

<イベント概要>

◇日程 2019年6月29日 (土) 
◇時間 18:00~19:30 開場 17:30~
◇料金 1,500円(税込)
◇定員 110名様
◇会場 青山ブックセンター 本店 大教室
東京都渋谷区神宮前5-53-67
コスモス青山ガーデンフロア (B2F)

お申込み・詳細はこちらから>>
荻上直子(おぎがみ・なおこ) 1972年、千葉県生まれ。映画監督・脚本家。千葉大学工学部画像工学科卒業。1994年に渡米し、南カリフォルニア大学大学院映画学科で映画製作を学び、2000年に帰国。2004年に劇場デビュー作「バーバー吉野」でベルリン国際映画祭児童映画部門特別賞、2017年に「彼らが本気で編むときは、」で日本初のベルリン国際映画祭テディ審査員特別賞など、受賞多数。他の監督作に「恋は五・七・五!」「かもめ食堂」「めがね」「トイレット」「レンタネコ」、著書に『モリオ』がある。
川内倫子(かわうち・りんこ) 1972年、滋賀県生まれ。写真家。2002年、『うたたね』『花火』で第27回木村伊兵衛写真賞、2009年に第25回ICPインフィニティ・アワード芸術部門を受賞するなど国際的にも高い評価を受け、国内外で数多くの展覧会を行う。主な個展に、2005年「AILA + Cui Cui + the eyes, the ears,」 カルティエ現代美術財団(パリ)、2012年「照度 あめつち 影を見る」東京都写真美術館、2016年「川が私を受け入れてくれた」熊本市現代美術館などがある。著作は写真絵本『はじまりのひ』(2018年)、作品集『Halo』(2017年)など多数。

 ではではまた〜!