世界にひとつの“1点モノ”のジュエリー。量産品にはないこだわりや、作り手の想いが詰まったジュエリーに魅力を感じる方も多いのではないでしょうか。今日ご紹介したいのは、「記憶に残るジュエリー」をテーマに、1点モノのジュエリーも多く制作している「hum」。
伝統的な技法を活かし、手作業でジュエリー作りを行う職人・貞清智宏さんと、オリジナリティあふれるデザインを提案するデザイナー・稲沼由香さんの2人が作り出しています。
その品質の良さもさることながら、繊細でエレガントなのに、デザインはモダンでエッジが効いている、そんな独自の世界観を持ったブランドです。1点モノゆえ、誌面でお見せ出来るタイミングが難しいのですが、今回は8月から発売される1点モノのジュエリーをいち早くご紹介します!
ロンドンのアンティークマーケットで出会った古代コインから、ジュエリーに加工しやすいものをセレクトし作られた「Ancient coin」シリーズ。フォルムもデザインもそれぞれ異なる、まさに1点もので、コインは古代のものが中心です。いくつもの時代を超えてリングに生まれ変わったコインとともに、当時へ想いを馳せてみるのも楽しいかもしれませんね。
磨き上げたプラチナを1つ1つ貼り、鏡と同じ効果で宝石に瞬きを与える“kundan”という技法を、薄く淡い色味のルビーに用いて制作された「One Off Kundan Ruby」シリーズ。
色のある宝石の多くは、深く濃い色調が高価とされ、石に厚みのあるものが一般的。ですがこちらは、そうではないものに手間や技術を注ぎ、輝きを与えることを価値として提案しています。
また、humでは貴金属を循環させる「リファインメタルプロジェクト」を立ち上げ、啓蒙活動を行っているそう。これは、廃棄されたパソコンや携帯電話・家電製品から集められ、精錬された貴金属素材を「リファインメタル」と名付け、その資源を活用していくサステナブルな取り組み。
今年3月のパリ「ドーバーストリートマーケット」でローンチし各国をキャラバンしている、人工ダイヤモンドを製造する「Diamond Foundry」とのコラボレーション企画によるジュエリーにも、全て自社アトリエから出た廃棄金属を精錬したリサイクルメタルが使われています。
たくさん作ることが目的ではなく、本当に良いものを少量で良いので丁寧に作っていきたい――そうしたものづくりへの想いが、ジュエリー1点1点に込められているのを感じます。今までのジュエリーのセオリーや市場に対して、そうではない別の選択肢となる価値観やあり方を教えてくれるブランドになりそうです。
心動かされるジュエリーに出逢いたい方、一見の価値有り!です。
お問い合わせ先/ハム
tel. 03-6434-5586
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