今やテレビをつければ「あおり運転」ばっかり、日本のテレビはとにかく流行のネタがあるとそればっかり、それも、うっかりつけたら「え?デジャブ?」と思うくらい、同じ話ばっかりなんですが、最近では「その裏でもっと大変なことが、人知れず進行しているんでは……」とうがった見方をしてしまう私です。同じ大阪だし、あの大企業のブラックぶりがスルーされる流れかしら……なーんてことも思ったりなんかしたりして。
今「もっと注目すべき(その1)」は、まずは日韓問題。
日本も韓国も、最近の政治はほんとうに最悪です。戦争中のなんやかやについて、韓国側は、ポピュリズムにおもねるあまり、国内で対応すべきなんでは?という問題を日本に押し付けてる感ありありだし、それに対する日本側は、こちらの立場を明確にするのはあってしかるべきとは思いますが、例えば政権政党の議員が嫌韓感情丸出しにやいのやいのいうのはどうか、政府が「憎悪を煽る発言は控えるべき」とたしなめたっていいんじゃないでしょうか。そしてこういう事態になると“チキンレース的”に「こっちはちょっとくらい血を流しても、行くとこまで行ったるわ!」って雰囲気を帯びてくる韓国政治のパターンも、正直勘弁してほしい。でもって政治が嫌韓煽っておきながら、「こんな時こそ国民どうし交流を」by河野太郎外相……って、お前が言うなって話です。
私はここ20年ほど、少なくとも年に1度以上韓国に行き、韓国人の友人もたくさんいます。彼らは本当によくしてくれるし、政治の話をすることもあるけど、それでも関係がこじれたことはありません。GSOMIAの破棄で韓国では文政権への反対デモも起きているようだし、政権=韓国人の総意というわけではありません。もちろんそれは日本も同じ。なのに一部の人たちが「よく言った!」って快哉を叫ぶからと、両国の政治がそこに乗っかってどうするんでしょうか。
これが一般人の「ご近所トラブル」なら引っ越しすればいい。でも国の場合はそう簡単にはいきません。だからこそ政治=「人々の集まりを治める」の力が求められるわけで、感情的になるのは両国の政治家の無能をさらしているようなものです。「日本の経済には大きな影響はない」と言ってる政治家もいますが、韓国人観光客が激減した地方の観光地は、「日本の経済」ではないとでもいうんでしょうか。
そして、「もっと注目すべき(その2)」は、横浜カジノIR誘致問題。
韓国の問題と併せて考えると、こちらにはほんとに「なんで?」と思わずにはいられません。韓国が何か要求するたびに「タカリ」かのように怒る人々が、アメリカ(っていうかトランプ大統領)に要求されるまま従っちゃう政権に、怒らないのはなぜ?こっちのほうがより巧妙に、より巨額をタカられてる気がするんですが。安全保障の問題があるとはいえ、アメリカの言うことは、基地問題から米軍の兵士の悪行から武器大量購入から「来日」という名の大接待旅行から米中摩擦で余ったトウモロコシを全部肩代わりして引き受けたりとか、米カジノ企業の進出の地ならしから、何から何まで言うこと聞いちゃうのはなぜ?
ちなみに、横浜のカジノについて、ギャンブル依存に対する「世界最高水準のカジノ規制」として、「(日本人の)入場料6000円、入場回数(10回)規制」(ちなみにシンガポール人の現地カジノ入場料は8000~9000円)とかなんとかいってますが、例えば韓国のカジノはほとんどが「韓国人は入場不可」。韓国人が唯一入場できる江原カジノは、‘97年のアジア通貨危機を受けて’00年に開業されたもので、治安悪化、依存症と自殺の増加など、社会問題が山積みになっています。
多くの横浜市民はおそらくそんな先例も併せ、カジノ周辺の環境悪化を懸念しているのでしょうが、私個人としては、「日本人の入場可能」が特に気になります。パチンコ、タバコ、アルコールを見ても分かるように、依存症は依存症だけにカモにしやすい。そうして考えると、カモにされているのは、「日本」そのものじゃなくて「日本人」かもしれない。そしてカモにしているのは、「アメリカ」だけじゃなく「日本」なのかも……なんてことを思ったりしなくもありません。
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