日常でも、スマホ決済が使えないケースもある
大きな災害でなくても、システム障害により「今は○○の決済が使えません」という張り紙がしてある場面を見たことがないでしょうか。また、お店においてある機器に不具合があるケースもあります。
もし、スマホ決済頼みにしていると、思わぬ時に充電が切れて困ることもあります。私が昨年の冬にスキーに行ったときに、寒さのあまりスマホの電源が落ちたことがありました。激しい吹雪だったのですが、スマホを取り出して少し操作をしていたら、あっという間に電源が完全に落ちました(極寒にスマホが弱い場合もあるようです)。
もし、そのときに現金の持ち合わせがなく、スマホ決済頼みだったら、帰り道の支払いの場面で困っただろうと思います。
キャッシュレス時代でも、現金は持っておきたい
そう考えてみますと、キャッシュレスが進む時代でも、まだまだ多少の現金は必要です。自宅に多額の現金を置いておくと火災や盗難などのリスクがありますが、逆に現金がゼロだということも、リスクになりうるのです。
ちなみに私は、自宅に置く現金は、できる限り「新札」(いわゆるピン札)にしています。子どもの習い事のお月謝代や、結婚式のご祝儀などの際に慌てなくてすむので、おすすめです。
銀行の窓口でも新札に替えてもらえますが、わざわざ並ぶほど緊急度が高くないため、両替機を使っています。(ちなみに、銀行の両替機があいているのは平日の15時までというケースが多いです。両替機で新札の在庫がない場合や、新札をそもそも扱っていないケースもあります。両替の枚数によっては手数料がかかる場合もあるのでご注意ください)。
10月からは、よりキャッシュレス化が進むけれど…
今後、自然災害やシステム障害、スマホの充電切れは、誰にでも直面する可能性があります。そんなときに「現金があって助かった」という場面があるかもしれません。
10月からの消費税増税のタイミングにあわせて、中小規模のお店を中心にキャッシュレスを利用すると、数パーセントのポイントが戻ってくるサービスが導入されます。これを機に日本のキャッシュレス化は進んでいくと思われますが…それでも、現金の必要性がゼロになるということは当面はないでしょう。
キャッシュレスは便利ですし、ポイントが貯まるなどお得な面も多いですが、いざというときのために多少の現金を意識して持っておき、また自宅に少し置いておくようにしたいですね。
文/西山美紀
構成/片岡千晶(編集部)
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