最近、インタビュー調査やママ友との雑談でアラフォー女性たちの話を聞いていて、結構な頻度で登場するキーワードに「熟年離婚」があります。なぜ「熟年」でもないのに熟年離婚の話をしているのか。それはひとえに今は耐えていて「いつか離婚してやる」と思っているからです。
子どもの教育方針について夫婦で話すことはありますか?という質問に、「夫婦仲が悪くてもう長い間口をきいていないんです。夫が帰ってくるころには私は子供と寝ていますし、朝も特に事務的なこと以外の会話はないです」と答える人。子どもがまだ小さいのに「子どもが巣立ったら、夫と何を話していいのかわからないし一緒にいたい気がしない」という女性も多いです。
海外赴任経験組でも、駐在に帯同した時がつらすぎて、帰国してからも「あの数年のことは一生かかっても償いきれないと思ってるから、私」と静かに言う妻。逆に「海外にいたときは言葉もわからない中で助け合っていたけど、日本に帰ってきたらそれもなくなって一緒にいる意味が本当にわからなくなった」という妻も……。
それでもなぜ離婚しないのか? 専業主婦の場合は、「だって私だけじゃ稼げない」。そして「子供のため」。養育費という枠組みはあるものの、やはり職に就いていないことは離婚に二の足を踏むことにつながるようです。育児の社会化やひとり親家庭への支援が限定的で離婚後に置かれる環境が厳しい見通しであることも影響しているでしょう。
しかし、最近私が「熟年離婚」のキーワードを聞くのは専業主婦家庭に限りません。共働きにも、「いつか離婚」の波はひたひたと押し寄せています。それも、客観的にみればそれなりに家事や育児分担をしている夫婦にも。
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