カミソリやシェーバー、ビューティケアツール、さらにキッチンや製菓用品まで扱うアイテムは数知れず……の貝印ブランド。皆さんもよくご存知かと思います。
神田・岩本町にある貝印本社の1階は、大きなシステムキッチン付きのショールームスペース「Kai House」があり、定期的に料理教室なども開いているとか。料理教室なんて行ったことのない私。どんなものなのか、見学させていただくことになりました。
講師は、料理研究家の若きホープとしてメディアで大活躍の高橋善郎さん。今回教えていただくのは、和食の基本中のきほん「切り身魚の扱い方」です。

「切り身魚を使った料理は下ごしらえが大切なんですよ。素材の味を活かし、少しでも和食の美味しさと料理の楽しさをお伝えできればと思っています」とご挨拶。会場には15名の“生徒”さんが参加。北海道からわざわざこの講習を楽しみに参加されている方も。年齡もさまざま、男性の参加者もいらっしゃいました。

「まずは和食で使う代表的なお出汁を飲んでもらいましょう」と差し出されたのは、小皿に出された煮干し出汁。生徒さんに飲んでもらおうと事前に仕込んでいたので、出汁のいい香りがしていたんです。
一口飲んで、びっくり! こんなに味がするものなの? ボールに水と煮干しを入れて3時間ほど置いただけのシンプルなお出汁。なのに味がしっかり残っていました。
次に出されたのは、かつお出汁。

「かつおは火に通さないでくださいね。酸味が出てしまうので。お湯にかつおぶしを入れて約1分たったら、こしてください」。こっちのほうが優しい味がする。そのあとは、かつおと昆布のあわせ出汁。お出汁の飲み比べなんて初めての経験ですが、それぞれ味の違いがわかりました。
「和食は素材や調理法にわけて、出汁をわけて使います。出汁づくりは1度覚えると簡単なので、ご家庭でもつくってみてください」と高橋さん。
ここから先は魚料理の下ごしらえをしながらおかずをつくっていきます。
今回は、さばの味噌煮、あら汁、鰆(さわら)の竜田揚げ、イカの炊き込みごはんの4品を教わります。まずは、さばの味噌煮から。

さばの皮に切れ目を入れたら、熱湯をかけて血合い(雑味)を取り除きます。「水で洗い流すよりもお湯のほうが苦みが取れるので、このひと手間は忘れずに」。煮込む前のちょっとした工夫。それも魚のことを知り尽くしたプロの料理人から教えてもらえるなんて……必死でメモをとりました。
煮込んでいる間に、鰆の竜田揚げの下ごしらえへ。
「鰆の切り身に味付けをしますが、その前に塩ふりをしてください。魚の中にある不必要な脂や雑味を取り除くことができます。それに塩ふりをしたほうがテリもでるんですよ。時間は30分くらい置くとベター。そのあとに味付けに入ります」と実に細かく、丁寧に教えてくれます。

ちなみに、一口サイズってどれくらい? という質問に対し、「それは40g(1個)くらい。一口で口に入ってしまう大きさでは物足りないので、一口かじったあとにちょっと残る程度の大きさ、これが一番美味しく食べられる大きさです。これは鳥の唐揚げでも一緒です(笑)」とタメになるお話も。心の中で“ガッテン!”と言ったのは、私だけではなかったハズ。
あら汁もイカの炊き込みごはんも同様に、調理にかかる前の“ひと手間”を教えてくれました。料理に正解、不正解なんてないでしょうけど、ほんの少しの手間を施すだけで、仕上がり(味)は違いますよね。
大人になってから学ぶ、料理教室。確かに悪くないですね。

最後は皆さんで試食会。舌で味を覚えておく、これも必要なことです。このお料理教室は、定期的に開催されているそうです。
高橋先生の次の講習は7月14日になります。
ご興味のある方は、コチラから>>>
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