「失敗は成功の母」とは言うものの、できれば失敗とは縁遠くありたいもの。今回、NHKの連続ドラマ『ミス・ジコチョー —天才・天ノ教授の調査ファイルー』(以下、『ミス・ジコチョー』)で松雪泰子さんが演じる工学者の天ノ真奈子は、“失敗学”を研究しており、他人の失敗が大好物。掟破りのキャラクターを演じる松雪さんに、失敗をテーマに話を聞きました。

松雪泰子さん「仕事で完璧を求めた若い日々。果たしてあの頃は失敗だった!?」_img0
 

松雪泰子 松雪泰子 1972年生まれ。テレビドラマ、映画、舞台に数多く出演。映画「フラ・ガール」、テレビドラマ「Mother」などで多くの賞を受賞。また、2018年ウォルト・ディズニーの「リメンバー・ミー」では声優として出演するなど、日本を代表する女優として多岐にわたり活躍中。

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ミスは絶対にあり得ません! 完璧主義だった松雪さんのいま


『ミス・ジコチョー』で、演じる真奈子が研究している“失敗学”に向き合ううちに、松雪さんの失敗に対する考え方にも変化があったそうです。

「私は完璧主義なところがあるので、絶対にミスをしたくないという思いから、最善を尽くそうとするタイプです。若い頃はもっとひどくて、仕事でなにか失敗をすると自分を許せないところがありました。理想どおりにはならないのが現場なのに、若い頃は臨機応変に対応できなかったですし、自分では地に足をつけているつもりが、大人のなかでどこか虚勢を張っていた部分もありました」

松雪泰子さん「仕事で完璧を求めた若い日々。果たしてあの頃は失敗だった!?」_img1

20代の頃から落ち着きのあるクールビューティーとして独特の存在感を放っていた松雪さんにも、葛藤する時期があったとは! 若い頃は失敗をするたびに絶望的な気分になりがちですが、歳を重ねてから振り返ると「なぜあんな些細なことで落ち込んでいたんだろう」と、自分の未熟さが恥ずかしくなることも。

「そう。とても些細なことだったりしますよね。でも、それだけ懸命だったということだと思います。若い頃は、『そっちに行ったら危ないよ』と言われているのに、好奇心の赴くままに突き進んでしまったり。失敗から学ぶことは必ずあるので、経験値としても必要なことだと思います。若い頃はそれでいいと思いますが、大人になってもそんなふうに失敗ばかりしていたら大変ですよね(笑)」

なるべく失敗を回避して、現状維持を目指すのもひとつの堅実な生き方ですが、松雪さんは作品ごとに挑戦を続けています。失敗するのが怖くなったりはしないのでしょうか。

「そういう方向に思考を使わず、起きてはいけないことは絶対にイマジネーションしないようにしています。ですので、基本的にポジティブなイメージでしか考えません。すべてが滞りなく、順調にいくイメージのもと、それを実現するために必要な準備をします。仕事もプライベートも、思考のコントロールを大切にしています」

 
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