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 文字の線と線の間にはすき間があります。実はこの隣り合うすき間を均等にすることで美文字度が80%アップするという、とっておきの方法があるといいます。『DVD付き 大人の美文字が書ける本』の著者である青山浩之さんにうかがいました。

 

すき間を意識し、形の整った
落ち着きのある美文字に

 

 人は文字を見るとき、一本一本の線だけを認識していると思いがちです。でも、実は線だけでなく、線と線の間にできた、隣り合う「すき間」も見てバランスを感じ取っています。「すき間均等法」はこの「すき間」を均等にすることで、落ち着きのある安定した文字にする方法です。
「すき間均等法」を繰り返し実践することで、「ここのすき間は広すぎるなぁ」「ここは狭い?」とすき間の大きさに気を配るようになるはずです。すると自然に、すき間が均等な文字を書けるようになっていきます。
このルールは、漢字だけでなく一部のひらがなやカタカナにも応用できます。たとえば、「と」「も」「せ」や「ツ」「ホ」などがそうですね。
「すき間均等法」をマスターするだけで、ガンコなクセ字も読みやすいキレイな字に驚くほど変わり、美文字度が80%もアップする究極の黄金ルールです。

 

NG(左)
線と線のすき間に○印を書き入れてみましょう。〇印の大きさがバラバラなのがわかりますね。これは字のバランスが崩れている証拠です。

OK(右)
「すき間均等法」を意識して書いた文字。線と線の間の隣り合うすき間の〇印がほぼ同じ大きさに揃っているのがわかります。読みやすく、全体のバランスも◎。形も整った美文字ですね。

●動画で青山さんが「すき間均等法」を教えてくれます。

青山 浩之(あおやま ひろゆき)

横浜国立大学教育学部教授。美文字研究家。書家。全国大学書写書道教育学会常任理事。1968年生まれ。書写・書道教育の指導論及び授業の研究、文部科学省検定教科書の手本執筆や編集、またテレビ番組の講師など多方面で活躍。『さらばクセ字! 初めての美文字レッスン』(NHK出版)、『女子力が上がる 美文字練習帳』(日経BP社)、『DVDですぐ上達! 10日で「美文字」が書ける本』(講談社)など著書多数。

 

みるみる字がきれいになる!
「講談社販売局・佐野部長が美文字チャレンジ体験記」
も合わせてご覧ください。

第1回「基本の法則編」はこちら>>
第2回「筆圧編」はこちら>>
第3回「ひらがな編」はこちら>>

 

『DVD付き 大人の美文字が書ける本』
青山浩之・著 講談社 1000円(税別)

「大人の美文字」をテーマに、ペンの持ち方、リズムと筆圧、美文字ルールなどの著者のメソッドを余すところなく掲載。さらに美文字だけでなく美しい手紙や書面を書くうえでのレイアウトのポイントや、文例集、大人のマナーまで網羅した贅沢な一冊。著者自らわかりやすく解説する美文字レッスンが収録されたDVDは110分とたっぷりの映像で、楽しみながら、視て読んで必ず身に付く「大人の美文字」練習帳の決定版。

撮影/森京子(講談社) 構成/岡部奈央子(講談社)
この記事は2017年12月6日に配信したものです。
mi-molletで人気があったため再掲載しております。

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