ミモレで過去に公開された記事のうち、特にこの時季に人気があったものをご紹介します。よろしければぜひご一読ください。

料理家・本田明子さんの著書『娘に伝えたいおせち料理と季節のごちそう』から、今回は魚や肉などが入った人気の「二の重」の中に入る「たたきごぼう」の作り方をご紹介します。
“根を張る”という意味があり縁起物とされるごぼうですから、太く張りのあるものを使いましょう。先端のやわらかい部分はたたきごぼうに使い、根元のかたい部分は松風焼きに。

(この記事は2018年12月23日に掲載されたものです)

 

たたいて割った断面に味が入り込んで美味【たたきごぼう】


お祝い菓子「葩餅(はなびらもち)」にも使われるように、ごぼうは縁起のいい野菜。大地に根を張り、家族や仕事の土台が盤石になることを意味します。
たたきごぼうは、特に関西ではおせちに欠かせない大切な一品。たたいて割ることで繊維が壊れて断面が複雑になり、味とごまが入り込んでなじみます。甘さは家庭によってずいぶん差があるので、味をみながら何度かやってみて完成させましょう。酢水でゆでることで日持ちするようになります。

 材料(作りやすい分量)

・ごぼう……25cm(約100g)
・水……カップ1と1/2
・酢……大さじ1~2

ごま酢衣
|すり白ごま……大さじ4
|米酢……大さじ1~2
|塩……小さじ1/2
|砂糖……小さじ1~3

 作り方 

1. すり鉢(なければボウル)にごま酢衣の材料を入れ、よく混ぜる
2. ごぼうは皮を包丁の峰でこそげるか、たわしでこすって洗う。5cm長さに切り、縦に2~4等分する。水に3~4分さらす。
3. 鍋にごぼうと分量の水、酢を入れて5~6分ゆで、ざるに上げて水けをきる。
4. ごぼうが熱いうちにまな板にのせ、すりこ木で軽くたたく。

 

5.たたいたごぼうを1 に入れ、ごまをまぶしつけるように全体を混ぜ合わせる。

 


上手に作れるものを毎年増やして行く


一般的に三段重には6~8人分の量が入ります。お重に詰めながら、空きがでそうだと思ったら、小鉢に盛ったまま詰めたり、葉らんや笹の葉で飾ったり、かまぼこやきんとんなど多めにできるものを足したりしてみてください。料亭ではなく家庭のおせちなのですから素朴なものでも充分。“あなたらしく”がいちばんです。

本田 明子(ほんだあきこ)

料理研究家。1962年生まれ。20歳の時に料理研究家・小林カツ代氏に弟子入り。「小林カツ代キッチンスタジオ」に25年間在籍。多数の料理本のレシピ製作責任者として腕をふるう。2007年独立。現在は「本田明子キッチンオフィス」を主宰。小林カツ代氏の親しみやすく、家庭料理として極められた味を正統に継承しつつ、大らかで明るい人柄そのままの「本田流おふくろの味」で人気。NHK「きょうの料理」などテレビ出演、雑誌・書籍など幅広く活躍中。

 

『娘に伝えたいおせち料理と季節のごちそう』

著者  本田明子 講談社 1300円(税別)

近頃では、なかなか母から娘へと教わることもなくなってしまった「三段重の正統派おせち」。
「母料理」の第一人者・本田明子先生が、現代のお台所事情にあわせて改めて作りやすく解説した、一度きちんとつくってみたかった「正統派のおせち料理」から、お重すら持っていないけど、お皿に盛るだけでおせち気分を味わいたいときに作る「五品おせち」、余ってしまったおせち材料で作る甘味やバリエーションレシピまで。気分で選べる、おせち料理レシピを徹底解説。ほか、冬から春の季節行事の料理もたっぷり紹介。家庭行事料理の基本をすべて使い勝手良く一冊にまとめました。

『娘に伝えたいおせち料理と季節のごちそう』のほか、料理、美容・健康、ファッション情報など講談社くらしの本からの記事はこちらからも読むことができます。
講談社くらしの本はこちら>>


構成/相場美香
写真/石澤真実
この記事は2018年12月23日にに配信したものです。
mi-molletで人気があったため再掲載しております。

 

出典元:https://kurashinohon.jp/845.html

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