dyfeelさんからの質問

Q. 保湿ケアの正しいお手入れ法を教えてください。


意外と教わっていない正しい保湿ケアのお手入れ法を教えてください。大人の保湿ケアの押さえておきたいポイントなども教えていただき、今後の参考にしたいと思います。

 


アヴェニュー六本木クリニック・形成外科専門医 南村 愛先生

A. 「地面に降り積もった落ち葉の層に肥料をしみ込ませる」これが保湿ケアの基本です。


初めに、皮膚構造を簡単にご説明しましょう。皮膚は表皮・真皮・皮下組織、という三層構造から成り立っています。皮膚の細胞は表皮の深いところで作られ、数週間かけて浅いところに移動し、やがて寿命を迎えます。寿命を迎えた細胞は「角質細胞」と呼ばれ、これらが積み重なったものが「角層」です。角層は表皮の一部で皮膚のバリア機能を担っています。

 

健康な皮膚であれば、角質細胞は肌表面に2週間ほど留まり、肌の水分が蒸発するのを防いだり、外からの刺激から肌を守る働きをしたりして、やがて垢となって剥がれ落ちます。細胞が産まれてから剥がれ落ちるまでが「肌のターンオーバー」です。
保湿とは、この角質層に水分や油分をしみ込ませることです。いわば、地面に降り積もった落ち葉の層に肥料をしみ込ませることであり、肌の奥まで、つまり表皮や真皮といった生きた細胞の深さまで潤いを染みこませることは、特殊な施術でないとできません。

来院する患者さんから「顔が乾燥する」というお悩みをよく聞きます。普段のお手入れ法を聞いてと、洗顔の回数が多かったり、オイルクレンジングで擦りながらメイク落としをしていたり、と皆さん知らず知らずのうちに必要な潤いまで落としてしまっているようです。

皮膚トラブルの多くは乾燥がベースになっているんですよ。「保湿をして下さい」とお伝えしますが、与える保湿には浸透する深さ的にも吸収量的にも限界があるため、ここは逆転の発想を。保湿にとってのマイナス要因をなくすことをしてみてください。


●奪い過ぎないことを念頭にした保湿ケアの基本ステップ

 

<クレンジング・洗顔編>
こすらない、洗いすぎないこと
「基礎化粧品をきちんと使っているのに乾燥する」という方は、メイク落としと洗顔の仕方を見直してみてください。
乾燥肌・敏感肌の方は、メイク落としと洗顔のいわゆるW洗顔が肌に負担をかけてしまっているかも。メイク落としが不要のミネラルファンデーションなどの使用も検討してもいいですね。

洗顔回数も多くて1日2回まで
意見は分かれますが私は1回でもいいと思っています。クレンジングは油分を取りすぎないものを選び、洗顔はよく泡立てて、泡を乗せることで汚れを浮かせるイメージで。指の腹が顔に触れるのは、小鼻ぐらいでしょうか。


<化粧水・クリーム編>
優しく包み込むように行き渡らせて
化粧水で肌の表面を潤します。この際もこすったり、叩きこんだりせず、包み込むように塗布して下さい。
水分(化粧水)をしみ込ませた後は、美容液や乳液、クリームなどの油分を補給します。水分や油分は角質細胞間に染みわたり、とくに油分は肌表面をヴェールのように覆い、肌内面の水分蒸発を防ぎ、外からの刺激から肌を守る役割をします。水分・油分が行き渡ることで、角層のバリア機能が高まります。


・お風呂上がりのスキンケアは早めにした方がいいって本当ですか?
本当です。肌についた水分が蒸発するとき、肌自身の水分も奪われていきます。ですから、なるべく早く保湿剤を塗る必要があります。お風呂上りは肌が柔らかく、保湿剤や薬剤も浸透がよいので、入浴直後のスキンケアをおすすめします。

PROFILE
  • 南村 愛先生・アヴェニュー六本木クリニック・形成外科専門医富山大学医学部卒、形成外科専門医、日本抗加齢学会専門医、スポーツ医。食事、運動、医療、美容の知識を駆使し、形成外科、皮膚科、美容皮膚科領域の診療に従事。女性が楽しく、美しく年を重ねていくことを目指している。 この人の回答一覧を見る
 取材・文/長谷川真弓 

 

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