「朝までぐっすり眠れない」「朝起きると首や肩がこっている」「いびきが悩み」など、睡眠に不満を抱えてはいませんか? そんな人は、実はそもそも首を痛めていることが多いとカサハラフットケア整体院院長の笠原 巖(かさはら いわお)先生は警鐘を鳴らします。
首を痛めている現代人に、高い枕は合わない
「枕が合わないと言う人は、実は自分の首が悪いケースがほとんどです。頭の重さに、歩行時に地面からの突き上げが加わることで、首はゆがんだり変形したりします。特に現代は、長時間のスマホやパソコンの使用のせいでストレートネックの人が増えているのですが、湾曲がないまっすぐな首は、地面からの衝撃をまともに受けてしまうのです。すると首にゆがみと変形が起こり、体の不調を引き起こします」
そうした首にゆがみや変形のある人は、市販の枕が高すぎて合わず、寝ている間に逆に首に負担をかけているのだとか。
「寝ている間に苦しくて枕を外したり、そもそも枕をしない人が増えているのは、自分の首の弱さや悪さを本能的に感じて、防御している証拠だと思います」
痛めた首が自律神経を乱れさせ不眠に
首が悪い人は、不眠になる傾向もあるそう。
「首の後ろには頚椎があり、ここに負担がかかると自律神経が誤作動を起こします。自律神経には、昼間に働き、心身を活動モードにして緊張状態を保つ交感神経と、夜に働き、心身をリラックスさせる副交感神経の2つがあります。2つの神経が正常に働いているときは、体調もすぐれ寝つきもよくなり、健康状態を保つことができますが、誤作動を起こすと、昼間に副交感神経が機能して眠くなったり、逆に夜間に交感神経が働いて不眠になったりしてしまうのです」
自分に合った枕を見つけるポイントは“低さ”
笠原先生が勧めるのは、「低枕(ひくまくら)」。安眠のためには、なぜ低い枕がよいのでしょうか。その3つの理由を教えていただきました。
低い枕がいい理由1 首に負担がかからない
「高さのある枕を使うと首に負担がかかり、首こり・肩こりを伴う体全体の不調につながります。枕の高さは、首が安定する2~5cmの「低枕」が理想的です。最近多い総ウレタン製の枕は高さ調節ができないものが多いので、首に合わない場合も。枕の高さが8cm以上だと、首に負担がかかっている可能性が高いです」
低い枕がいい理由2 気道が確保できる
「低い枕を使うと自然にあごは上がり、気道が開くので、脳に酸素が行きわたります。すると全身がリラックスモードになり、寝つきもスムーズになります。高い枕に頭をのせるとあごが下がってしまい、気道が狭くなります。そうすると呼吸は浅くなり、脳への酸素の供給量が減り、いびきや不眠症につながることに」
低い枕がいい理由3 自律神経が整う
「頚椎に負担がかかって自律神経が乱れると、首こり・肩こりや不眠を引き起こすだけでなく、頭痛、イライラ、食欲不振、下痢、胃腸障害など、さまざまな不調が現れてしまいます。低い枕は頚椎に負担をかけず安定させるので、結果として自律神経の働きを整えてくれます」
首・肩のこりや自律神経の乱れといった悩みは、現代人のほとんどが当てはまるのではないでしょうか。今回あげられた症状に一つでも当てはまるなら「低枕」にチェンジして、毎日熟睡を目指してみてはいかがでしょうか。
笠原 巖 かさはら・いわお
外反母趾・浮き指・へバーデン結節研究家。カサハラフットケア整体院院長。柔道整復師。過労性構造体医学創始者。これまで45年間にわたり、12万人以上の足を診て、「足と健康との関係」を追究。施術のほか、“「足から未病」改善”をテーマに、全国で講演活動を行う。著書に『特製オリジナル枕つき 安眠ウエーブ枕「極上」』(講談社)、『あなたの指先、変形していませんか?』(自由国民社)など。
『特製オリジナル枕つき 安眠ウエーブ枕「極上」』
著者 笠原 巖 講談社 ¥2178(税込)
シリーズ累計23万部のエアークッション枕の究極の進化バージョン。大好評をいただいているエアークッション枕が、ウレタン入りでさらに安定しました。ポイントは「低さ」。睡眠中の気道を確保し、大切な首を痛めません。独自のウエーブデザインで包み込むように頭部と首にフィット。空気圧とウレタンのダブルクッション効果で、速やかに熟睡に導きます。その寝心地はまさに極上!快眠と不調解消の鍵となる、枕の「低さ」と「安定感」をぜひ体験してみてください。
『特製オリジナル枕つき 安眠ウエーブ枕「極上」』のほか、料理、美容・健康、ファッション情報など講談社くらしの本からの記事はこちらからも読むことができます。
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