中目黒名店の「ことこと」のオーナー佐藤ひろみさんご指南いただく味噌作り。

ことことオーナーの佐藤ひろみさん。

「ことこと」のおにぎりと味噌汁、ぬか漬けは締めでいつもいただく定番料理なのですが、そのお味噌やぬか漬けなども全て手作りという徹底ぶり。この素朴でほっとする味がどのように作られているのか、一年一度の仕込みの日にお邪魔させていただきました。

まずは大量の大豆を煮込むことから始まり、その大豆を潰していく作業から。豆ミンサーという便利な道具もあるのですが、ない場合はフードプロセッサー、気合のある方はボールにスリコギでもOK。

大豆は前日までに1日かけて浸水させておき、4時間ほどかけてじっくり煮込んでいきます。水分がどんどんなくなっていくので差水を怠らず。
 
こちらがミンサー。お肉用でも良いみたいですが既に使用しているものはNG。お肉の油が移って風味が不味くなる可能性があるとのこと。

潰した大豆を冷ましつつ、塩きり麹を加えて満遍なく、材料が均等に混ざり合うように練り上げていきます。

潰した大豆をある程度冷ましていきます。
今回は麦麹(上)と米麹(下)の2パターン作りました!

案外力仕事ですが、みんなとやると結構楽しくあっという間の時間。

実家でも味噌作りやっていたのですが、近所や親戚がおやつ持ち寄ったりしながら楽しんでやっていた時のことを思い出します。昔はこういう作業も大切なコミュニケーションツールでしたが、今の東京ではなかなか味わえない経験。懐かしさとともに、この手間へのありがたみを感じさせる貴重な時間です。

写真では真剣な顔していますが、ワイワイガヤガヤ。爆笑しながらの作業でした。

練り上げたら、空気が入らないように団子状にしていきます。それぞれの容器ビッチリと敷き詰めていきます。(容器の内側に焼酎をキッチンペーパーなどで拭いていきます)サランラップを上からかぶせ、お塩を上に敷き詰めたら出来上がり(お塩はカビ防止のためだそう。)

7ヶ月〜8ヶ月ほどでお味噌は完成。

味噌団子の山。
団子を持ち帰り、私はホーローの容器に敷き詰めました。左が麦、右が米麹味噌。容器の保存場所は空気が篭らない暗い場所に保管。様子を見つつ、カビが出てきたら取り除きます。

最近は手作りの糠床やお味噌を作る意識も高まり、ひろみさんのお味噌教室は大人気でいつも満員御礼だそう。すごく素敵なことだと思います。

「ことこと」の食事は、美味しいのはもちろん、もう一つ嬉しいのは食材を大切に選んでいるところ。特に体が疲れている時は、真っ先にここに来てエナジーチャージするほどです(笑)。

ことことはシーズン毎に食べれる名物料理があります。冬は専らこの白菜の古漬け鍋。丁寧に作られたお料理と心からホッとできる、私にとって無二の場所。

真面目な話し、どのような環境で作られたのか不安な情報が飛び交う昨今、安全と思っていた日本の食の環境は蝕まれてきているような気がします。大切なご家族やご自身の健康のためにも、楽しみながら美味しくいただき、このような活動を通して学べることも大切な気がしています。

佐藤ひろみさんのブログでも彼女の食に対する思いや学べることもたくさんありますので、お時間ある時はぜひご一読ください。