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知っておきたい質の良い睡眠の基本「睡眠不足ワースト1はどこの国の女性?」

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意外と知らない、睡眠にまつわるQ&A

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良かれと思ってやっていたことが睡眠環境を悪化させていた? なんてことにならないように、睡眠にまつわる疑問・質問を西野先生にお答えいただきました。
 

 

Q:お風呂に入る良いタイミングってあるのでしょうか?

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深い入眠に着くタイミングというのは深部体温がぐっと下がるタイミングなんです。では「いつか?」というと、お風呂から上がってから90分後。夜中の12時に寝る場合は10時30分までにお風呂を済ませてください。90分間で少しずつ体温が下がり、下がり切ったタイミングでベッドに入ってください。ちなみにお風呂の温度は40度の湯船に10分浸かるくらいがおすすめです。時間がない人は短い入浴やシャワーなどになりますが、睡眠に対する効果はあまり期待できません。

Q:靴下を履いて寝るのはOK?

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「冷え症でつま先が冷たくて寝られないから靴下を履く」という女性は多いですよね。でもこれは間違い。本来であれば、体内の温度を外に逃がさなければならないのに、靴下を履いていては体内の温度調整ができなくなります。つま先が冷えているというのは毛細血管の伸縮機能が弱っていて血流の巡りが悪くなっているから。お風呂から上がったらマッサージをしたり、(お風呂に入れない場合は)足湯をしたりして常に足の巡りを良くしてから眠りについてください。もちろん、就寝時には靴下は履かないように。

Q:日中に仮眠や昼寝をしてもいいのでしょうか? その場合はどれくらいですか?

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ひと昔前までは「仮眠なんて許さない」と言われていましたが、今は仮眠やお昼寝が推奨される時代。脳に休息を与え・リセットすることで、仕事のパフォーマンスが上がったというデータが実証されています。ただし「寝る時間」がカギになります。仮眠時間は平均30分程度、長くても1時間にしてください。

Q:おすすめのベッドまたは寝具はありますか?

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寝ている間でも人はこまめに体温調節をしているので

・寝苦しい
・寝汗をかく
・熱がこもる

等は体温調節を妨げていますね。これらの傾向が見られたら通気性の良い寝具に変えることをおすすめします。余談ですが、夏の寝苦しい時に保冷シートを貼って寝る方がいますよね。就寝中は基本的に頭は冷やしたほうが良いのですが、肌表面の強い冷却効果で覚醒させてしまい、逆効果になる場合もあるので気をつけてください。

Q:寝る前のコップ1杯の水は良い? 悪い?

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寝ている間は汗を掻くので、就寝前に水を飲むことは良いと思います。また、「温かい飲み物、冷たい飲み物どちらがいいですか?」という質問もよく聞かれますね。実験的には温かい飲み物は覚醒させる効果があると言われています。できれば常温、または冷たい飲み物をおすすめしますが、温かい飲み物でもコップ1杯程度では、それほど影響はでないと思われます。

Q:睡眠導入剤は使っても良い?悪い?

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できることなら鎮静型の睡眠薬を使わずに睡眠環境を整えたいですよね。日頃の生活習慣や睡眠環境を改善することにより、ある程度の改善は見られると思います。ですが、それでも眠れないというのであれば、不眠の原因を探り、それに応じて適切な薬を摂取するという方法をとっても良いかと思います。
今はそういった種類の睡眠薬もいくつか出ていますし 、睡眠薬以外の処方箋の要らない「睡眠改善薬」や漢方などもあります。詳しくは『スタンフォード大学教授が教える 熟睡の習慣』(PHP出版)に書いています。いずれにしろ、睡眠の専門医に相談されることをおすすめします。

次回は、働き方改革の注目度No.1 「仮眠することは良いことだ」体験レポートを紹介します。

取材・文・撮影/長谷川真弓
構成/藤本容子(編集部)