絵本を選ぶ際、僕は次の3つのルールを子どもに守ってもらいます。

 


ルール【1】 自分の好きなジャンルを選ぶ 
1つ目のルールは、自分が好きなジャンル、面白そうだと思う絵本を選ぶことです。動物好きなら動物が出てくるお話、冒険好きならアドベンチャー物、乗り物が好きならさまざまな乗り物が出てくる絵本……。「英語を学ぶために読む」のではなく、「面白いから読む」というスタンスが重要だからです。好きなことに没頭できるのは、子どもたちの特権。ゲラゲラと笑いながら、あるいはシクシクと泣きながら絵本を楽しみ、その世界観に没頭しているうちにいつの間にか英語力が高まるのが理想です。 

 

ルール【2】 3ワードルール
2つ目のルールは、僕が「3ワードルール」と呼んでいるものです。面白そうだと思った絵本のページをパラパラとめくって“味見”をする際、1ページに知らない英単語が3つ以上あったら、その子にとっては恐らく難しすぎる本。もっとやさしい本を選ぶようにアドバイスします。 知らない英単語が1つ2つあっても、絵本は絵が付いていますから想像で補いながら読み進められます。しかし意味のわからない英単語が1ページに3つ以上あったら、絵のサポートがあっても内容が頭に入ってこないのです。僕は子どもたちに「わからない単語の意味は調 べなくていいよ」と言っています。辞書を引くと途端に勉強っぽくなり、絵本の魔法が解けてしまうからです。 

ルール【3】 読書記録ノートをつける
3つ目のルールは、読んだ絵本の記録と要約をすることです。僕は子どもたちに絵本の読書ノートをつけてもらっています。そこに本に出てきた英単語の数、その子なりの評価(5段階評価でいくつかなど)、日本語での簡単な要約という3項目を書いてもらうのです。ある研究では、たとえ日本語でも本の要約をすると英語が頭に入りやすい、という結果が出ています。 
絵本の読書ノートをつけると、自分がどれだけ多くの絵本が読めたかが可視化できます。努力が“見える化”されると子どもの自信につながります。まだ字が書けない段階なら、「どんな話だった?」と聞いてあげるだけでも十分です。