望月 今回、麻耶さんに合うのではという5つのベーシックアイテムを揃えました。白シャツ、パンツ、トレンチコート、ジャケット、そしてTシャツ。どれも正統派なデザインでシルエットがキレイなもの。最近はオーバーサイズでゆるっとカジュアルなものもありますが、サイズ感があったものをあえて今回は選びました。
麻耶 オーバーサイズもの、確かによく見かけますし、最近着るようになりました。でも、サイズ感が合った方がおすすめですか?
望月 きちんと感のあるものなら、合わせるアイテムによって、端正に着たり、着崩したりができるのですが、もとがカジュアルなオーバーサイズだとカジュアルにしかならない。着方のバリエーションが少ないってことなんです。
麻耶 なるほど! 同じものでもいろいろ着られたほうがお得感ありますよね。あと今おっしゃった“着崩す”というのは“抜け”を出す、ということでしょうか? これまで何度かファッションの撮影をしてきて、“抜け”という言葉をとてもよく聞きました。袖をロールアップして手首を出したり、髪を下ろすか上げるか、などでバランスを取ることなのかなとは思ったのですが、はっきりとつかみ切れてなくて。
望月 抜けはバランスを取ることなんですが、簡単にいうとコーディネートを軽やかに見せる手段。だから方法は肌を見せる以外にもいろいろあるんですよ。たとえば素材の重ね方や色の組み合わせでも抜けを出すことはできます。
麻耶 そうなんですね。今回はベーシックを再構築しながら、“抜け”も習得できる! 楽しみです。
撮影/須藤敬一
スタイリスト/望月律子
ヘア&メイク/重見幸江(gem)
構成・文/幸山梨奈
前回記事「流行やテクニックじゃない、大人ファッションに必要なこと」はこちら>>
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