時代は令和になったというのに、職場の飲み会で上司から嫌な思いをさせられている人は相変わらず多いよう。お酒の勢いを借りたセクハラ発言に対しても、日本女性は穏便にすませようとついつい我慢してしまいがちです。でも、コミカルな視点で大人のあり方を論じているコラムニストの石原壮一郎さんは、適度に“めんどくさい人”になることをオススメしています。
プリマネペンさんからの質問
Q. 職場の飲み会で不快な思いを。どこまで我慢しなければならないのでしょうか?
医療系の学部の大学院生です。つい先日、飲み会で上司から酔った勢いでいろいろ不快な発言をされ、モヤモヤしています。行きたくないのに二次会に連行され、車で来ていることを告げてもなお飲酒を強要されました。そこから男性上司の隣に座らされ、「そのためにそこに座らせてるんだぞ」とお酌を強要され、したらしたで「似合う。見たまんまキャバ嬢」というようなことを言われました。しまいには「男を落としにいくタイプだよね」などと、男性にガッついているという趣旨の発言や、男性関係のことであることないこと言われました。また、面と向かって「仕事ができない」「役に立たない」と言われたりもしました(右も左も分からない駆け出しの医療人ですから、仕事ができないことは自覚しています。だから成長するために大学院に行っています。)
社会でこんな男性上司は山ほどおりますし、私自身お酒が好きで、飲み会での失礼発言にいちいち目くじら立てるタイプではありません。しかし上司だから、酔っているからという理由で、すべてこちらが我慢しなければならないのでしょうか。どのような丁寧な言葉であれ、言い返したらその場の空気を悪くし、かえってこちらの分が悪くなることは目に見えています。相手に根に持たれるのも嫌です。飲み会に行かなければいいのはもちろんですが、歓送迎会や勉強会後の懇親会など、社会人としてどうしても断れない飲み会は一定数あります。大学へハラスメント相談をしようかとも思うのですが、ちゃんと対応してもらえるのか疑問があります。対応もなく私からの苦情だけ上司に伝わって心証を損ねることになったら最悪です。どう対処すればいいかアドバイスをいただきたいです。(33歳)
A. “めんどくさい人”になったほうが良い場合もあるものです。
タチの悪い上司ですね~! たしかにこれほど非常識な相手ですから、正面切って戦って怒らせるとめんどくさそうですね。どう戦うのが、一番プリマネペンさんへの被害が少ないのか……。
プリマネペンさんは、言い返して空気を悪くしたくないとおっしゃっていますが、世の中は意外と“めんどくさい人になったもん勝ち”なところもあります。日頃からきちんと言い返していると、「アイツは下手なこと言ったらめんどくさいからやめておこう」とひるんでくれるようになるもの。でも穏便に、怒らせないように……と振る舞っていると、相手はどんどん調子に乗ります。セクハラする人というのは小賢しいので、相手を見てやっているところがありますから。
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