「いい人いないの？」私生活への面倒な質問に2つの切り返し方

悪気なくズカズカと女心に踏み込んだ質問をしてくる男性、けっこういますよね。相手のことを嫌いではない場合、どう返すのが、自分も相手もダメージなく収拾できるのでしょうか。コミカルな視点で大人のあり方を論じているコラムニストの石原壮一郎さんが、スマートな対応を提案してくれました！

ピース君さんからの質問

Q. 男性に「恋愛に興味はない」と言うと男性に引かれます。どうかわすのが良いでしょうか？

バツイチ子どもなしですが、仕事が好きで楽しい毎日を送っております。もともと恋愛に関心の薄い人間でしたので、子供を持つのが難しい年齢になってからは結婚願望もなくなり、異性への関心もとんと起きなくなりました。でも時々職場の男性から、「付き合っている人はいないの？」「いいなと思う人もいないの？」などと恋愛絡みの質問をされます。が、ここ数年あまりにも異性に興味がなく、恋愛のことも考えたことがないため、「そういう質問すら久しぶりだなあ……」と遠い目をしてしまったら、相手に引かれてしまいました。別の男性からは、ちょっと悲しそうな目で見られたこともあります。別にその質問にムカいているわけではありませんし、だからといって「恋愛しよう」という気もありません。ただ男性からこんなに引かれるのはできれば避けたいので、このような状況のときの上手い返し方を考えていただけませんでしょうか？（46歳）

A. 親切心があるならば、それがどれだけ危険な質問か説教してあげてください。

男性側は、勘違いした気遣いでそのような質問をしているのでしょうね。それに合わせてあげる必要はありませんが、ピース君さんも、彼らが会話の糸口として言っているだけで悪気はないと受け止めています。「とりあえず反応してあげよう」という場合の手堅い返しとしては、たとえば、同じことを相手に聞くという方法はどうでしょうか。相手が独身だろうが既婚だろうが、「〇〇さんはいいなと思う人、いないんですか？」と逆に質問してしまいましょう。ついでにこのご時世ですから、「不倫しないでくださいよ～」などと言えば、話は大きく逸れていくはずです。

恐らくその男性が引いてしまったのは、自分がした質問への責任を感じたからでしょう。もし気軽にノリツッコミができる相手なら、「何を引いているんですか！」とか「引くなら最初から思いつきで聞くんじゃない」「覚悟を持って聞け」などと、笑いにしながらツッこむのもアリだと思います。やめたほうがいいのは、「結婚に興味なくて……」などと本音をしみじみと話すこと。ますます引かれて、ピース君さんがムダに落ち込むことになってしまうでしょう。

私の知り合いの40代女性編集者は、「40代独身女性の大半は、“更地”か“沼”のどちらかにいる」と言っていました。いろいろあった末に全て取り払ってキレイな更地にした人か、今現在いろいろあって沼にはまり込んでいる人か、そのどちらかだという意味です。ピース君さんも、いろいろあって今の心境にたどり着いているのではないかと思います。聞いてきた男性に対して優しい気持ちがあるなら、「その質問は私だからいいけど、他の女性に聞いたらダメですよ」と説教してあげてもいいでしょう。相手は会話を盛り上げたくて聞いてきたはずですから、「勉強になります！　そういうもんですか？」などと話がふくらんでいくかもしれません。それはそれで、またピース君さんがダメージを受けるかもしれませんが。

どう対応するかは、ピース君さんがその質問をしてきた男性と今後どう付き合っていきたいか、によって使い分けるのがいいかもしれません。どうでもいい相手なら逆質問でかわす、めちゃくちゃ仲良しの相手なら上手に説教する、など。いずれにしても、本音を答えてあげる必要はまったくありません！

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