すでに梅雨入りしている地域もありますが、この気候、今はまさにシャツを着るのにちょうどいい季節ですね。
この時期は、素肌にさらりと着るのも快適ですし、朝夕はまだ肌寒かったりもするので、アウター感覚で着ることもあります。
シャツは年々バリエーションが増えているように感じているのですが、特に今年は、展示会でもシャツワンピースやチュニック、デザインシャツなどにリネン素材のものをたくさん目にしてきました。
そこで今回は”旬顔”のリネンシャツをピックアップします。
カオス/カディーレイアシャツ
カディとは、かつてインドのイギリス植民地時代に生まれた布。イギリスの機械織り綿布に対抗して、ガンジーがインド各地を歩いてまわり、手紡ぎの手織り布を作ることでインド人の自立を呼びかけ普及したという、独立運動と深い関わりを持つ布地です。それゆえ、「自由の象徴」ともされているそうです。
「カディ」のことを知ったのは、昨年の9月に訪れた奈良で。セレクトショップを経営する知り合いの自宅に泊まらせてもらったのですが、そのお家で使っている布地の多くがカディでした。
でこぼこしていて不均一なのですが、それこそが特徴なのです。そのムラのおかげで風通しが良く、吸水性も高く、乾きも早いそう。「ハンカチにも本当に便利」と知り合いが語っていたのが印象的でした。なにしろまだ残暑が厳しい奈良で、何をしても汗が流れるような日に、なるほど本当に重宝するんだろうなって素直に納得できたのです。
そのご夫婦のセレクトショップは奈良公園近くの、それはもうこだわりがぎゅぎゅっと詰まったハイセンスなセレクトショップなのですが、そこには、カディのトップスや、四角い生地などいろいろあって、いくつか買ってみました。そして、実際に着てみて、使ってみて、全部本当によかった!
おろしたてはガサっとしているのですが、 どんどん馴染んで、くたっと柔らかくなってきます。その風合いがとってもいい!そしてとても気持ちがいい。
このシャツは全体的にゆったりシルエット。サイドのシルエットもとてもきれい。
フロントには大きめのフラップポケットが左右に並び、アクセントになっています。このポケットの重さのおかげで、デコルテにすっきりとした平面ができます。大きめなシルエットの割に、ほっそりと華奢に見せてくれるのは、そこに秘密があるのか。透け感のある素材なので涼やかですし、陽射しの強い真夏にもさらりと着られそう。
自粛生活以来、スーパー楽ちんで大活躍しているユニクロのレギンスと合わせたご近所スタイルです。ヒップまで隠れる着丈だから、ボトムはこんな感じでも大丈夫。ワイドシルエットのパンツと合わせればより今年っぽい装いになりそうですね。
キャップは大好きなキジマタカユキのもの。白×グレーのサッカー素材のストライプで、スポーティ過ぎないのが◎。
ヴェルメイユ パー イエナ/カシュクールブラウス
シャツというか、デザインシャツというか、カシュクールブラウスですね。
麻100%のドライな素材感と、女っぽくてアレンジのしやすいカシュクールのデザイン、そしてこの色……と、全部気に入りました!
以前の撮影でスタイリストさんがセレクトしていたのですが、「これはいい!」とおそらく10回以上言ったと思います。笑
「ブラウン」という表記のこの色は、赤土のように赤みがあって、濃密な色。
見た目以上に色合わせがしやすく、定番色はもちろんなのですが、中でもブルー系との相性がいいと思うんです。つまり、デニムやターコイズとも好相性。インディアンジュエリーともぴったり!
手持ちのボトムと合わせても今年らしく着こなせるのが「旬顔シャツ」のいいところ。袖にもボリュームがあり、大げさにはならいくらいの華があって、日常に取り入れやすいデザインです。
着丈も長過ぎないので、もたつきがなくボリューム感の割にはすっきりと見えます。ウエストのリボンは前後どちらで結んでもOKで、印象を自在に変えることができます。
同色のタンクトップにして、足元をヒールサンダルにすれば、デニムでもちょっとよそ行きっぽくなります。デコルテにはシルバーのチョーカーでメリハリをつけました。
白Tシャツなどの上に合わせればぐっとヘルシーに。合わせるインナーで雰囲気をガラリと変えられるのも楽しい!それもまたシャツの醍醐味だと思います。
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