またまた更新が空いてしまいました。スミマセン。
先週は突然乳腺炎からの高熱(39℃超え)に見舞われ、悪寒と頭痛と胸の痛みに襲われるというアクシデントがありましたが、解熱剤と保冷剤で冷却、搾乳と授乳で無事に大事にいたらず回復しました。
疲れている時に需要と供給のバランスがちょっとでも崩れると起こると言われる乳腺炎。
高熱が出てフラフラしている時も、息子をちょっと人に預けて病院に行く、といったことが出来ない環境にあるのでよりいっそう気をつけなくてはと思わされました。やはり毎日が試行錯誤の育児ですね。
さて、NYの続き ——— 今日は「本物」の力強さを感じたことをご紹介。
それがこちらのKatz 。こちらのデリはNYガイドブックには必ず出てくる老舗中の老舗。創業1886年のコーシャーデリです。
名物に旨いモノ無し、なんていう意地悪な言い方もあるし、どのガイドブックにも掲載されているというと、なんだか「ベタ」で退屈な感じもするかもしれませんが実は久々に行ってみたところ、強烈なインパクトにがつんとやられてしまったお店です。

この7-8年、とにかくトレンドはブルックリンから生まれ、なんでもオシャレなものはブルックリンにありとせっせと行っていましたが、Katz に久々に足を踏み入れた瞬間、そんな浅はかでミーハーなわたし、全てがひっくり返されるような感覚に。これぞ「本物」だと改めて感動。
100年以上続いてきた歴史。

トレンドにまるで迎合しないこの無愛想なスタイル。

揺るがない味と自信。

どれもびくともしない強さを感じさせてカッコいい!
そして、名物のパストラミが本当においしかったです。

ブルックリンのスタイル ——— 若い子たちが新しい価値観で、クラフトマンシップ溢れるスモールビジネスを立ち上げて来た ——— はもちろん大好きで、カッコいいし、全てにストーリーがあって面白いのですが、ブルックリンが流行りものの代名詞や記号化してきてしまった今となってみると、どこを見ても均質化していて既視感すらある。東京にも既にブルックリンをコンセプトにしたようなお店があると雑誌で見たことがありますが、要するにマネ出来てしまう感じなのに対して、やはり「老舗」の重みは違う。
多分これって日本でいうと次々に新しい商業施設が出来て、新しい飲食店などが新しいコンセプト(今だったら大抵ヘルシーというくくりで女ウケ良し)で出店しているところに行列が出来ている、でもすぐに飽きられて淘汰されてしまう、のに対して、京都の老舗ののれんが風になびく様子に背筋が伸びる想いや、その「トレンドって何」って感じの変わらない味のあまりの完成度の高さにビックリすることと同じような気がします。
ちなみにわたしが日本で大好きな老舗の味ですぐに思い出すのは
・新橋、代官山、目黒の小川軒のレーズンイッチ(すみません、鎌倉のは完全に別ものとして絶対的に除外)や
・京都「麩嘉」の麩まんじゅう(蛇が卵を丸呑みするように飲み込んでみたいほど好きですが、実際は手に入ると大切に少しずついただきます)
・銀座木村屋のあんぱん。(これも、デパートで売っている木村屋と銀座4丁目で買うものは全く酒種が違うので買うのは銀座に出かけた時に限定)あたりかな?何故か甘いものばかりですが。
NYで本物の老舗の味を味わう。
トレンドの街と言われるNYで、あえて真反対の楽しみ方もぜひおすすめです。
雅子
@masako4933
@plantology_diary
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