本日9月1日は、ふるさと福岡に暮らす母の87歳の誕生日。お祝いを兼ねて昨夜より妹とともに里帰りしています。
今朝起きたら、母はすでに早起きして茶庭の草花や木々に水やりを済ませていました。

 


「おはようお母さん!お誕生日おめでとう!」
すると母、
「おはよう、9月に入った途端に空気が変わったわねー」
確かに、窓から入ってくる空気がちょっとひんやりしています。
「ほんとだー、ちょっと涼しいー」
87歳の母は、現役のお茶の先生で、なんでも自分でこなします。そして茶道を長く続けていることから、歳時記のことも含めなんでもよく知っていて、時々私や妹に急に教養問題を出してくるのです。
誕生日の今朝も出題が、、、。
「秋の気配っていいものよねーーところであなた、三夕の歌って知ってる?」
「え、、、、なんだっけ、、?」
「あらあら、新古今和歌集の、秋の夕暮れをテーマにした名歌よ!」
そして母は歌い始めます。

「さびしさはその色としもなかりけり槙(まき)立つ山の秋の夕暮れ」
「心なき身にもあはれは知られけりしぎ立つ沢の秋の夕暮れ」
「見渡せば花も紅葉もなかりけり浦の苫屋(とまや)の秋の夕暮れ」

全部スラスラ言えて、母はちょっと得意げ。

恥ずかしいことに「ああ、、、なんか聞いたことある、、」と答えるのがやっとの私。

「誰の歌か言える?寂蓮、 西行、藤原定家よ」
と母。娘の私は完敗です。

 

そして、今度は棚からお茶道具のお棗を出してきて、
「このお棗をご覧なさい。ここにも同じ歌が書かれているでしょ、、9月になったから、今月からこのお棗も出しておかなきゃ、、」
「これ、誰の字?」
「大徳寺の僧、伝衣よ。棗は、千家十職の一つで、竹細工師の黒田正玄」とこれまたスラスラ。

お茶を始めたばかりの私にはチンプンカンプンでしたが、87歳の母、ボケるどころか、脳年齢、私より若いかも、、、これからもまだ現役で頑張ってくれそうな様子に、ただただ嬉しい誕生日の朝でした。

ちなみに私からのプレゼントは、書家金澤翔子さんの掛け軸。特別にお願いして軸装していただいたものです。

 

妹から母へは、「90歳までしっかりつけてね!」と3年日記帳。

 

妹は先に3年日記帳をつけていて、面白いからと、母だけでなく私にもプレゼントしてくれたので、母と一緒に、今日からつけ始めることに。

そんな母を連れて、今日は家族で温泉旅行。ささやかな親孝行の時間、満喫してきます。