最近聞いた話で、「悪いことがあったとき、まわりの皆は元気出せよって励ましてくるけど、別に元気になんてなりたくない」というものがありました。私はあまり「元気出して」系の励まし方はしないのですが、「多分みんなにとっていいこと」が「元気」だった時代はもう終わったのだろうなあ、と実感した次第です。何か少しでも力になろうと励ました周囲の方のお気持ちを思うと胸がちくり、とはしますが。
私が「元気出して」系の励まし方をしないのは、かつてものすごく落ち込んだときに当時の恋人が「元気でいなくちゃ、いけないのか」と言ってくれたからです。私がそのとき、心のなかで「元気にならないと……」のあとに続けていた言葉は「まわりが心配するから」という言葉。でもまわりの気持ちを勝手に想像して、「今つらい」という自分の気持ちを無視しようとしていた自分に、ハッとしたのでした。まあ、実は落ち込んだ原因がそいつだったので「お前が言うな」とは思ったのですが(笑)。
秋が深まるとしんみりした気持ちになる方も多いかもしれません。元気じゃなくても、元気でも、今なりの良さを見出していけるのが一番なのでしょうね。
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