大人の女性が髪を切るとき、そこにはいったいどんな理由があるのか。その瞬間に立ち会って取材することで、女性にとっての髪型とは一体どんな存在なのかを探る特集です。
今回髪を切るのは、女優、モデルであり、最近では日本酒唎酒師の資格を取得して活躍の幅を広げている秋本祐希さん。本人曰く「不器用」なせいでセットするよりもきゅっとまとめ髪にしてしまうことが多く、見た目に変化がないこと、そして年齢を重ねて似合う髪、似合う服が何なのか迷うようになってきたそう。そこで気分を一新、ショートヘアにすることに。
ショートヘアにしたい! でもこれだというイメージが見つからない
髪を切ってショートヘアにすることにした秋本さん。イメージや希望を尋ねると……。
「まずは自分で扱いやすくしたい。毛量も多いし、クセもあるんです。今のように髪が長いときはほとんどまとめてしまうことがほとんど。アイロンなどいろいろ持ってはいるんですが、自分でセットすると『どうしちゃったの?』と言われてしまうほど不器用で……(笑)。あとはわりと男顔なので、ショートにしたいとはいえ、あまり短くしてしまうよりは、ニュアンスのあるショートがいいのかなと自分では思っています。ただ、髪を切りたいという思いはあるのですが、イメージを固め切れてないんです。いいなあと思うショートヘアのサンプルはあるんですが、どれもわりと方向性が違っていて。だから、こんな思いをくみ取りながらカットしてもらえるといいなと思っています」(秋本さん)
ショートヘアを得意とするAbbey2の中村章浩さんがカット担当
秋本さんと相談を重ね、中村章浩さんにカットを依頼することに。中村さんといえば、ショートヘアを得意とするサロン「Abbey」を立ち上げ、モデルの今宿麻美さん、高山都さんのショートヘアを生み出した他、多くの有名人のヘアを手がけています。まずはいいなと思うショートヘアのイメージ写真を見せながら、要望を伝えていきます。
後戻りできるように段階を踏んでショートヘアに
一通り、秋本さんの要望を聞いた中村さんからひとつの提案が。
「まずはギリギリ結べるくらいのショートボブくらいに切ってみましょう。その段階で、さらに切るか、そこで止めるかを決めませんか。『これだ!』という明確なイメージがある方なら、そこに向かって髪質など考慮しながら一気に切りますが、なりたい像が曖昧だったり、少しでも不安がある方には段階を踏んで切っていくようにしています。ショートヘアにすることがゴールではなくて、納得いく、満足いく髪型になって帰ってもらうのが仕事ですから」(中村さん)
一気にショートヘアにするのではなく、ある程度切った自分を見てさらに切るかどうか判断する。髪を切りたいとは思っても、髪を短くするのは結構勇気がいるもの。こんなふうに段階を踏んで切ってもらえると安心感があります。
ロングへアからショートボブになったのが、下の写真。この段階でアレンジ方法なども提案してくれる中村さん。
「今くらいでもかなり印象は変わりましたし、ぎりぎりひとつに結ぶこともできますよ。耳にかければコンパクトになって、ショートっぽい雰囲気も味わうこともできるし」(中村さん)
ショートボブになった自分を見た秋本さん。このくらいの長さでのアレンジ方法も聞いたうえで、さらに切ってショートにすることに。
「ショートボブの段階もいいなと思ったんですが、ここまで切った自分を見たらもう少し切っても大丈夫かなと。あと切ってドライヤーで乾かしただけなのにまとまっていて、このまま短くなったとしても自分でも扱えそうだなと思えたのもさらに切ろうと思ったポイントです」(秋本さん)
さらに切り進め、最終的に秋本さんはどんなショートヘアへと変身したのでしょうか。
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