ライターさかいもゆるがアラフォー以上で結婚したカップルへのインタビューを通じて、結婚とは、夫婦とは何かを考える連載です。今回は、42歳で電撃再婚を果たした紗栄子さんへのインタビュー。前夫と離婚するまでのいきさつを伺いました。
雑誌の誌面でひとめぼれした相手と運命的な結婚を果たしたのに、その彼はセックス依存症かと思うほどの浮気性。
それでも、「結婚とは、愛とは自分を犠牲にして耐えるもの」とカソリックの女学校で教わって育った紗栄子さんは、夫の度重なる浮気を許し続けてきたのですが、結婚10年目にして、優しい彼女もブチ切れる事件が。
それは、夫が痴漢で警察に捕まったときのこと。
電車で女子高生に触った容疑で捕まったけれど自分は無罪だと言い張る夫を留置所から出すために保釈料60万円を払わなければならなかったのですが、夫は稼ぎが少ないため、紗栄子さんは自分の両親に頼んでお金を出してもらうことに。
紗栄子さん：彼が「俺の親には言いたくない」というので、保釈料も示談にするための弁護士費用も私の親に出してもらいました。私は今までの彼の浮気のことを親に話していなかったので、みんなは「冤罪で捕まっちゃってかわいそう」というムード。
そんな中、夫がスマホをずっといじっているので何かと見てみたら、みんなにそれだけ迷惑をかけているにも関わらず、浮気相手にLINEを打っていたそう。
あ、ありえへん……！
痴漢で捕まるだけでもブチ切れる出来事なのに、奥さんの両親も居る中で能々と浮気相手に連絡するなんて。ちょっと普通の神経ではないですよね（怒）。
その直後に3.11の東日本大震災が起きたときも、こちらは真っ先に夫に生死の確認をして「実家に集合ね」と言っていたのに、待てど暮らせどやって来ない。何をしていたのかと思えば浮気相手とご飯を食べていたことがわかったり。さらには、部屋に幼児ポルノが落ちていたことがあり、こうなると性癖にも疑いの目が。
普通なら即離婚案件の夫だと思うのですが、心の清らかな紗栄子さんは、「子供が出来たら彼も変わってくれるかもしれない」と、一縷の望みを持っていたのです。
いやいや、それ、ダメンズに引っかかる女性の特徴だから！
ダメな男は生涯ダメ。「自分が」「環境が」変わったら彼も変わってくれるかもなんて、絶対にないから。
それでも健気に不妊治療に通う紗栄子さんに、彼は「子供が出来たらさえちゃんの愛情が子供に言っちゃうのがイヤっ」と言い放ち、全く協力しようとはしない。
ひとり孤独に不妊治療を続け、体外受精でようやく妊娠したと思ったら流産。それでも浮気をやめない夫……。
さすがの紗栄子さんも、「私は妻にも母親にもなれていない気がする。この結婚生活に何の意味があるんだろう。私の人生、これで終わっちゃうのかな」と悩みました。
さかい：その間、紗栄子さんは他の男性と付き合ったりしなかったんですか？
紗栄子さん：それが、そう悩んでいたときに好きになってくれる人が現れて浮気したら、すぐバレて、夫に浮気を責められたんですよ。
さかい：ええ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!? 今まで散々向こうが浮気三昧してきたのに？
紗栄子さん：はい……。「俺のは身体の浮気だったけど、さえちゃんのは心の浮気！ だから慰謝料をくれ。もう離婚しよう」って。
どこまでも身勝手な紗栄子さんの元夫。聞いているだけでも胸糞悪いのですが、結局、これがきっかけで紗栄子さんはダメ夫（ごめんなさいね）と縁を切ることが出来たのです。
紗栄子さんの浮気がバレたとき、夫は逆上して、ふたりで会ったら身の危険を感じるレベルだったそう。
紗栄子さん：みつかった瞬間、彼は発狂してました。今まで私を愛していた分、裏切った私に対しての憎悪がすごかったみたいです。浮気相手の情報を全部聞かれたんですが、言わないと殺されるかもという雰囲気があったので、全て話しました。
「もう離婚する」の一点張りで話し合いすら聞き入れてくれない夫。だけど実は、ここからさらに胸糞悪いことが色々と起き、実際に離婚できるまでには１年半もかかったのです。
そのお話と現在の幸せな再婚生活については、次回に続きます。
構成／川端里恵（編集部）
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