じわじわと市場を拡大させているのがヘアケア商品。中でも一人ひとりの髪悩みに合わせた機能性、さらに香りやテクスチャーなどコスメ並みに細部にまでこだわった“高級シャンプー”は、コロナ禍で追い風モード。ドラッグストアでも3000円超えのアイテムが次々に登場しています。
そんな中、注目するのは髪のプロたちが認めるシャンプー。こだわりが詰まった高級シャンプーを紹介します。
健康的な素髪になる別格シャンプー
以前、表参道の老舗ヘアサロンで取材させてもらった時のこと。トップスタイリストさんの話の中で特に印象に残ったのは「お家でおこなう髪のメンテナンス」についてのアドバイスでした。「次回、サロンにいらしていただくまでの間、髪のメンテナンスをおこなうのはお客さま自身です。だからダメージを最小限にするためにも髪に優しいアイテムを使って欲しい」と。
サロンの入り口にはケラスターゼの商品がありましたが、異彩を放っているのが「クロノロジスト」シリーズ。ブランド最高峰シリーズとして、サロンスタッフも一目置く存在だから、髪のエイジングに悩んでいる人にはぜひともおすすめしたい1品。髪質を選ばず、髪・頭皮にまつわるあらゆる悩みにアプローチし、髪のコンディションがグッと高まる感じ。「健康的な素髪に仕上がる」と美容感度が高いお客さまから支持される理由も納得です。
白髪ケアも期待大! サロン専売薬用シャンプー
美容師さんに尋ねると大抵の人は「いいブランドだよね」という答えが返ってくるので、ずっと気になっていたのがこちら。私自身、「EraL(イーラル)」を知ったのもヘアサロンの取材で美容師さんに教えてもらったのが始まりでした。
「スキンケアするように頭皮をケアする」のがブランドのコンセプト。直接水分を補給し、潤いのある頭皮環境を作りましょう、と数あるシリーズの中で注目しているのは2019年5月にリニューアルしたスカルプシリーズ。実は去年の夏に白髪ケア特集で開発担当者にインタビューした時、「白髪は遺伝的な要素もあるけれど、その後のお手入れ次第で先延ばしにすることも可能」と教えていただき、それからせっせと使っていたアイテムなんです。白髪をなかったことにするのは難しいけれど、健康的な黒髪を維持するには頭皮環境を整えるべし。医薬部外品を取得している実力派というのも注目ポイントです。
サロンスタッフも愛用する肌に優しいシャンプー
トレンド感がありながらお手入れしやすいヘアスタイルが人気のトータルビューティサロン「uka(ウカ)」。現役美容師の意見を聞きながら商品開発したというシャンプーは、サロンプロダクトの中で人気のアイテムだとか。
「年齢・性別を問わず、来店されるお客さまの髪悩みといえば、頭皮環境。根元から立ち上がるようなハリ・コシを与えられるシャンプーを作りたい」と15種類のアミノ酸系補修成分、厳選した植物由来成分を高配合して、日中の紫外線やヘアドライヤーの熱から髪や地肌を守ってくれるのも嬉しいポイント。ローズマリーやラベンダーなどの香りで、リラックス効果も抜群です。サロンスタッフもプライベートで愛用しているアイテムと聞くと、なぜか安心しちゃうのは私だけ?
自分に合ったアイテムをカスタマイズ
「ヘアオイルがとても良かった!」とミモレの美容担当から教えてもらった「link(リンク)」。お恥ずかしながらそれまでノーマークのブランドでした。ブランド名にもなっている「link」とは「反応型」という意味。つまり髪の変化や効果がわかりやすく実感できるようにと誕生した「髪質改善を目指す」ホームケアアイテムなんです。確かに洗っている最中から手触りが良かったし、ドライヤー後も乾燥が気にならずしなやかなハリを感じました。
このブランドの良さは美容師によるカウンセリングをもとに最適なアイテムを選べるという点。例えば、シャンプーは新シリーズ「ケラチン」シリーズ(白ラベル・昨年12月発売)、トリートメントは既存品(グリーンラベル)を組み合わせることで、トップのボリュームや髪のハリ・コシを出しながら、毛先にまとまり感を作るという質感のコントロールも可能なのだとか。私はカラーの褪色を防ぐグリーンラベルのシャンコンを。濃密な泡と香り、洗い上がりもスッキリ、文句なしの心地よさです。
カラーリング後の髪を守るユニークなアイテム
原宿と表参道に店舗を持ち、SNSなどで圧倒的な人気を誇る「Ways(ウェイズ)」の若きスタイリスト集団。ファッションメーカーのサイトでヘアアレンジ企画を一緒に手がけているのですが、髪のクセや特徴を生かしたひとひねりあるテクニックは、常にランキングの上位に上がってくるほど。そんな彼らが開発した「セカンドシャンプー」と呼ばれるシャンプーがとにかくユニークなのです。
「僕たちのお店ではほとんどのお客さまがカラーリングをされます。でも、次の来店までに髪色は褪せ、髪の根元から痛んでいる……その状態でまたカラーリングするんですよ。せっかくキレイになるための提案をしているのに、これじゃ逆効果だなと感じました。ならば、カラーリングした髪をケアできる製品を作りたい、と思ったんです」と。
褪色を防ぐにはカラーリングした日から約2週間がカギとなり、この期間のお手入れが大事なのだそう。「この期間だけ『特別な』シャンプーを使って髪自体のダメージも最小限に留める。後は、また普通のシャンプーに戻ってもらって結構です」と。ここまで目的が明確なシャンプーというのも珍しいですよね。
もちろん、定番シャンプーとして使ってもOK。ヘアカラーをしていて褪色が気になる、髪がパサつくというなら試す価値があるかも。
先日、行きつけのヘアサロンで「髪のパサつきや広がりがなくなっている」と言われ、シャンプー効果を実感したところ。
とくにケラスターゼ、イーラルはきしみを抑えながら頭皮ケアをしっかりおこなう処方。その後のトリートメントで髪の毛をコーティングし、ドライヤーの熱からも守るという優れた機能は、一度試しただけでも効果を実感できるのでお手入れに力が入ります。
その他のブランドも「カラーリングの褪色を防ぐ」「髪の体質改善ができる」など目的が明確。
ヘアサロンでディスプレイされている、くらいにしか思っていなかったサロン発のシャンプー、髪のエイジングで悩んでいる人はぜひ!
2021年も、ヘアケア市場から目が離せません。
取材・文/長谷川真弓
構成/片岡千晶(編集部)
お問い合わせ先/
ケラスターゼ tel. 03-6911-8333
イーラル tel. 0120-36-1186
link tel. 03-6459-6077
uka Tokyo head office tel. 03-5843-0429
ways tel. 03-6434-9180
Comment