加谷:同じように、奥さんがママ友とお茶するのだって、子どものために親同士の円滑な人間関係を維持するうえでの必要経費かもしれない。同僚との飲み会やママ友とのお茶会が、単に愚痴を言い合うためにつるんでいるだけならムダな浪費ですが、どうしても必要なことなら経費として計上すればいいはずです。
さらに、こうした話を夫婦でオープンにできるといい。そうなれば、「そんなに飲み歩く余裕があるなら、もっと生活費に入れてよ」とか、「そっちだってママ友とのおしゃべりに結構使ってるじゃないか」などといった不毛な痴話喧嘩をしないで済むはずです。「今日このメンツで飲みにいくことで、あるいはお茶することで、先々どんな得があるか。行かないことでどんな損があるか」といった視点で考え、無駄遣い代表格のように思われがちな交際費についても、建設的にその「コスパ」を吟味できる間柄の夫婦のほうが、お金に苦労しない家庭を運営できます。
西園寺:わ、人間関係もコスパですか。
加谷:そういう視点も必要だ、という話です。なんとなくダラダラ飲み食いを共にする「おつきあい」は、1回ずつは大きな出費でないとしても、積み重なると年間でかなりの額になっていると思いますよ。
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