コロナをきっかけに、これからの生き方を見つめ直したという人は多いはず。その結果として、離婚を考えている人も多いようです。

60歳から始めたブログが大人気のショコラさんも、離婚を決意した40代当時はパート勤務。手持ちのお金も限られていたそう。しかし、そこから一念発起。パート勤めから転職、契約社員から正社員になり、今住んでいるマンションも購入。ローンはなんと購入から10年ですでに完済しているんです。

一人でも安心して老後を迎えられるだけの生活力を、彼女はどうやって身に付けたのでしょうか。ショコラさんの著書「65歳から心ゆたかに暮らすために大切なこと」から、40代から自立する方法と、不安との付き合い方をご紹介します。

 



パートじゃもう無理。 契約でもいいから、社員にならなきゃ。


大手外資系の化粧品メーカーでのエリア営業は、9年間のうちに時給も上がり、なんとか手持ちの200万円には手をつけずに暮らしていました。少しは貯金もできました。とはいえ、将来への漠とした不安を感じずにはいられません。

「こんな狭い部屋でわたし、なにをしているんだろう。子どもたちにも迷惑をかけて......。いまはいいけれど、このままパートをつづけても、毎月の稼ぎは15万円。もっと年をとって、働けなくなったらどうしようか」。

悶々と考えつづけたこともあります。そのとき、ふと、頭をよぎったのが、 「わたしのこれまでの人生、そんなに悪くなかったじゃない?  心をゆるせる親友もいるし、たいせつな子どもたちもいる。親やきょうだいとも仲がいい。やるだけやって、どうしようもなくなったら、死んじゃえばいいんだ」。

死ぬ気はなくても、こんなふうに開き直ってしまうと、不思議と自分のなかにあった「漠とした不安」が手放せたのです。

そうしてみると、なんとなく働いていたパートタイムの仕事ではダメだと思ってきました。ひとりになって半年後、それまでは土日に別のパートの仕事も始めていましたが、パート労働では、ボーナスもなければ、いつ契約を打ち切られるかもしれない。不安を抱えながら暮らすなんて、思いきってひとりになったのに、意味がないな、と思ったのもあります。そのころは40代前半だったので、選り好みしなければ、雇ってくれるところはあるだろうと。

心に決めたら、わたしは早いのです。さっそく行動に移しました。いまのように転職サイトもなかったので、新聞の求人欄で就職先を探しました。そのときはとにかく必死でした。なにがなんでも、パート社員から抜けだして、毎月、月給をいただけるようになろう。そうじゃないないと、この先の不安が消 えない。安定して暮らしていきたい。

ほんとうにここが、わたしの「がんばりどき」だったのかもしれません。