フードジャーナリストの小松宏子さんが、最新の食のトレンドを紹介します。 

ステイホームがすっかりスタンダードとなった今、毎日のご飯づくりは、依然、悩みの種ですよね。自分じゃない人が作ってくれた料理を食べたい~。その気持ち、よーくわかります(笑)。そんなときの救世主がテイクアウト。実は、普段は予約がとれなくてなかなか行けないお店の料理が味わえる、テイクアウトにはそんな裏技的楽しみもあるのです。
せっかく足を運んで持ち帰るのですから、特別なものがいただきたいですよね。また、お店でいただくよりも、お値段的にリーズナブルというのも、見逃せないポイント。なにげに、肩ひじ張る店の味がおうちでまったりと楽しめる、という利点もあったりして。
いずれにしても、とっておきの美味をお家でゆっくり堪能できるのはなんとも嬉しいことではありませんか。今回は、予約のとれないお店のテイクアウトで、これは絶対にお得!なもの3点を厳選しました。

予約の取れない店の筆頭の味が、お弁当でいただける裏技
「鳥しき」焼き鳥弁当 ¥2800

 

焼き鳥好きなら、一度は訪れてみたい聖地とも言えるお店がこちらです。予約、本当にとれないんです。毎月営業日の初日の午後3時に、2か月先から1カ月間の予約の電話を受け付けるというシステムです。15時開始の電話予約は、瞬殺。あー、今月もまた……、そんな思いをした方も多いのでは。でも、実は、お弁当を頼むことができるということをご存知ですか?
え、お弁当?!  食事に行った人だけの特権なんじゃないの? と思っている方、さにあらず。そもそもは常連さんの、家族にも食べさせてあげたい、というリクエストに応えたものでしたが、これが評判になり、一般にも電話予約で注文できるようになったのだそう。そして、ありがたいことに電話は通じるんです(電話がまったく通じない店というのもありますからね)。

 

だから、お弁当なら、いつだって頼めちゃうというわけです。こんな裏技、利用しない手はありません。お店で焼き立てをいただくのは至福ですが、焼き鳥って、不思議なもので、焼きの技術が高くて、炭火できっちり焼き上げられたものであれば、冷めてもその滋味深さは格別なんですね。
「家庭で炭の香りを楽しむことって、ほとんどないですよね。ぜひ、多くの方に家でも楽しんでもらいたいと思いまして。お弁当を作るようになって、焼き鳥の可能性を改めて知ったくらいです」と大将・池川さんもおっしゃってるくらい。
上質なのりの細切りを敷き詰めたご飯の上に、焼き上がった、かしわ、つくね、ぼんじり、白玉(うずらの卵)、ししとう、肉厚の椎茸を順に串をはずして並べて、半分にはそぼろを敷き詰めてできあがり。これで一折¥2800(税込み)。ご飯の量もしっかり多いので、一人一つは食べきれないくらい。満足感も半端ありません。早速、電話をかけみてください!

「鳥しき」
住所/東京都品川区上大崎2-14-12
電話/03-3440-7656