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【ロイヤルファッション解説】皇室、王室に愛されるパールの付け方の違いとは?

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③ チョーカー

<ロマンティックかつモダンな3連パールのチョーカー>

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2008年1月2日、皇居にて。写真/ロイター/アフロ
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1994年11月、中東4カ国歴訪でカタールのラヤーン宮殿へハリーファ首長を表敬訪問。写真/JMPA・主婦と生活社

パールのジュエリーが定番となっている皇后・雅子さまですが、チョーカーもお好きなデザイン。

上半身のデザインがジャケットのように見える洗練されたドレスやソワレに合わされたのは、ともに三連パールにブルーのカラーストーンが彩られたチョーカー。ドレスのネックラインにぴったりと沿っているところに、正統で緻密な日本の美を感じます。

露出を最小限に抑えながら華やかさを演出するという日本のスタイルにおいては、首元にチョーカーのような存在感のあるジュエリーを添えるのは、豪華さとともに視線を上にアップさせる視覚効果もあるので便利です。

 


<英国中を騒がせたドレスに豪華なパールチョーカーを>

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1994年6月、ロンドンで行われた サーペンタイン・ギャラリーでのパーティーに出席。 写真/AP/アフロ

英国でも、ダイアナ元妃がチョーカーの愛用者でいらっしゃいました。
中でも印象的なのは、ダイアモンドに囲まれた大きなサファイアが豪華な、七連パールのチョーカー。
もともと、母后(エリザベス女王のお母様)から結婚祝いとして贈られたサファイアのブローチを、ダイアナ元妃がチョーカーに作り替えられたものです。

肌やボディラインが露わになったオフショルダーのセクシーなドレスをロイヤルスタイルとして成立させているのは、このジュエリーの存在があるからこそ。とくにパールならではの気品ありき、といえるのではないでしょうか。

このとき、ダイアナ元妃は夫婦関係悪化で別居の最中で、チャールズ皇太子が不倫告白をされた番組の放送日。ダイアナ元妃がこの大胆な装いでパーティーに出席されたことで世間の注目を完全に奪った形になりました。ゆえに夫への”リベンジドレス”と称され、まさに世界が注目したチョーカーだったのです。
 

④ 個性が表れるパールの付け方

<シンプルなパールを格式高くつける雅子さま>

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2018年12月4日、東京都港区・東宮御所の談話室にて。写真/宮内庁提供

2018年、東宮御所で撮影された皇后・雅子さまのファッション。ボルドーのカーディガンに白のブラウス、パンツといった、リラックス感のあるエレガントなスタイルです。

居所に相応しく、ジュエリーも一連のパールネックレスと一粒イヤリングと控え目ですが、白のお洋服に同じ色調のパールをプラスされたことで、まさに格調高いノーブルなロイヤルスタイルの完成です。

またボウタイの上に重ねるという上級テクニックに、皇后・雅子さまらしさが感じられます。


<斬新なアレンジがお得意なダイアナ元妃>

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1987年11月 ドイツを公式訪問。写真/Glenn Harvey/Camera Press/アフロ
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写真/Getty Images

洋服同様、ジュエリーに対してもチャレンジ精神旺盛だったダイアナ元妃。

オフショルダーのレースドレスに、かなり長さのある二連のパールネックレスをネックに巻かれています。またある時には、背中がウエストまで大きく開いたベルベットドレスに、一連のロングのパールネックレスを結んで背中側にかける、といったアレンジをされたことも。

遊び心のある英国のプリンセスは、プレーンなデザインも見せ方を変えたりと、ご自身がまず楽しまれていたよう。これもパールが持つ寛容さと無限の可能性を象徴しています。


<デザイナーズブランドを取り入れたキャサリン妃>

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2017年7月、 ポーランドを公式訪問。ワルシャワでの ガーデンパーティーにて。
ワンピース:Gosia Baczynska イヤリング:バレンシアガ ブローチ:バレンシアガ 写真/Runway Manhattan/アフロ

ご結婚以来、イギリスのジュエラーのもの、エリザベス女王やダイアナ元から受け継がれたもの、など様々なパールを着用されているキャサリン妃ですが、一般家庭の出身で、若きプリンセスならでは、といえるのが、デザイナーズブランドから選ばれること。

こちらの大きなパールのイヤリングとY字型のネックレスは、ともにバレンシアガ。構築的でモード感のあるドレスには、このようなデザイン性のあるジュエリーがマッチしています。

英国王室のファッションアイコンと称されるキャサリン妃らしく、トレンドも意識しながら、時にクオリティよりデザイン重視で選ばれることも、洗練されたモダンスタイルには必要なようです。ただし、あくまでも着用されるTPOを考慮されての上ですが。

このように、日本の皇室のみならず英国王室でも多くの方々に愛されているパールジュエリー。
共通点もあれば、お国柄や個性によって、興味深い相違点もあり。
思想や価値観が似ていると言われる日本と英国ですが、ともにロイヤルスタイルに欠かせないのがパールジュエリーであることは確かです。

文/にしぐち瑞穂
構成/片岡千晶(編集部)
この記事は2021年3月16日に配信したものです。
mi-molletで人気があったため再掲載しております。

第1回「皇后・雅子さま、キャサリン妃の装いに個性とお国柄が「ロイヤルの象徴・ブルーの着こなし」」>>

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