セックスレス妻が考えるべきこと2:本当に愛が冷めているのかを“夫の目線”で考察する


「夫に愛されていないのかも」と思ってしまう妻は、結婚後、夫の態度が恋人同士だった頃と違うために感じてしまうこともあります。「恋人のときは、もっと気遣ってくれたのに」「結婚前は、2人でよくデートをしたのに」とか。
それは、おそらくあなたと結婚するために、彼が頑張っていたからなのではないでしょうか?相手に気遣うのは面倒だと感じていたり、妻と出かけるよりも、気軽に1人で遊びに行きたかったりするのが、「本来の彼の姿」だということです。
だから、それをしなくなくなったからといって、妻を愛さなくなったわけではなく、「結婚したのだから、もう無理をしなくてもいいだろう」と思って、頑張るのをやめてしまったところもあるでしょう。ある意味、甘えているのです。

 

もし「夫の愛が冷めてきている」と思うのであれば、まだ愛を温め直すこともできます。そのために大切なことは、「自分がちゃんと夫を愛すること」です。愛されることばかりを望むのではなく、まずは自分が愛を与えられるようになるのです。そして、日々、「どんなことをしたら、夫が喜ぶのか」を考え、彼が幸せであることを願い、そのサポートをしてあげるのです。

「北風と太陽」という童話があります。北風は旅人の服を脱がせようと、風を吹いて、力ずくで実現させようとしますが、太陽は、旅人をポカポカと温めて、旅人が自主的に服を脱ぐように持っていきます。
“与える愛”というのは、太陽が旅人を温めるように、夫の心を温めることができるもの。だから、夫も愛を出しやすくなることもあります。
逆に、北風のように、「もっと私を愛してほしい!」「もっと私を大切にしてほしい」と不満ばかりを言って、力づくで相手を動かそうとしないほうがいいのです。そんなことをすると、まるで旅人が服をしっかりつかむように、夫の心も閉じてしまうのです。

本当の意味で人を愛せるようになるためには、「自己愛と自他愛(本当の愛)の違い」を知る必要があります。
多くの人はこれを学ばないまま大人になり、結婚してしまいます。だから、夫婦で、自己愛という“相手への愛ではないもの”を投げ合い、さらに相手から愛を奪おうとして、関係がおかしくなることも多いのです。

社会心理学者のエーリッヒ・フロムは、愛することは“自然に”できることではなく、「“技術”が必要だ」と言います。だからこそ、すべての人が、「愛とはなにか」を学ぶ必要があるのです。幸せに生きるためにも、「学校の授業」にしてもいいくらいです。
彼が書いた『愛するということ 新訳版』(紀伊國屋書店 刊/鈴木 晶 翻訳)は、愛について書かれたバイブルです。興味があれば、読んでみるといいでしょう。

愛し方は人によって違うため、自分が望むような愛し方をされないと、「愛されていない」と思ってしまうこともありますが、それは誤解であることも多いもの。
「一緒に暮らし、そばにいてくれること」が“夫の愛の形”なのだと思って、その愛を温めていきたいものですね。

前回記事「シングルマザーが恋愛をする前に大切にすべきこと」はこちら>>

 
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